2015年11月15日 第160回「今月の言葉」
④ー①
<癌とは何か?対策編⑦>
●(1)「交流分析」という心理学は本当に不思議な心理学です。
<<<ところが、交流分析は、臨床場面での観察可能な、つまり臨床体験を説明するための、臨床理論である。実に、実利的な、東洋医学の臨床理論にも似た共通性が認められる。その点は始めたのがエリック・バーンというユダヤの血統の人であったからであろう。ユダヤのタルムードなどの内容は、流石に5000年の歴史を持っているだけに、どこか、東洋の思想と基調を同じくするものがある。>>>(第158回「交流分析のストロークとは?」ご参照) とありますように、「理論」というよりも、「実践」にピッタリです。今回の「ゲーム理論」も全く同様です。 「ゲーム」について、簡単に説明します。 「ゲーム」とは、主として「夫婦」や「親子」、あるいは、「職場の人間関係」など、人間関係が濃厚な場で繰り返し行われる「こじれた関係」を言います。人間関係が濃厚でない相手、例えば、通りがかりの人に、いきなり「アホ」と言われても、あまり腹が立たないものです。むしろ、「お前のほうがアホだ」とか、「変なヤツ」などと笑って済ませたりできるものです。 仮にある日、夫(妻)が妻(夫)に「アホか!」と言ったとします。この時、妻(夫)が「ごめんなさい」と言ったら、ゲーム(こじれた場)にはなりませんが、「あなたはいつも私を馬鹿にするけれど、あなたはどうなのよ!!!」と食ってかかったとします。 だいたいこういう流れになると、(多分、多くの方が推測できることと思いますが)口喧嘩がおきます。その場は険悪になり、修羅場になるかもしれません。 職場でも、家庭でも・・・・濃厚な人間関係がある「場」での「こじれた問題」には、多くの場合、お芝居の「台本」があるかのように、ある特定の「パターン」があります。これに気付き、同じことをくり返しているバカバカしさに気付くことが最も重要なことです。 気付かなければ如何ともし難いことは当然で、「交流分析」では「気付き」を重視します。 多分、これをお読みになっていらっしゃる方は誰でも、思い当たることがおありのことと思います。 次回、詳しく解説し、そこから脱却して、心地よい人間関係を構築する術をご紹介します。 |
く文責:藤森弘司>
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