2010年9月15日 第98回「今月の言葉」
マリアとサーシャという名前について

●(1)本題に入る前に、<第30回「トピックス」「ゆうパックの遅配と民族病について」の中の(1)>で述べた下記の部分についての補足をします。

<<<大学へ行って、たくさん勉強して、優秀な成績だったというだけならば、それは「知識」ではなく、単なる「情報」です。この単なる「情報」を「知識」と認識していることが、様々な「誤解」に繋がっています。「知識」は、本来は仏教用語で、「知恵」と「見識」を意味します。単に「情報」が豊富であるということが、「知恵」と「見識」の意味である「知識」だと誤解されていることが、今の日本の病根をみせてくれているように思えます。>>>

 これの出典は、「岩波国語辞典」です。
*ちしき・・・・・①【知識】ある事柄について、いろいろと知ること。その知られた内容。「電気の・・・がある」「・・・欲に燃える」②【x智識】〔仏〕1)智慧(ちえ)と見識。2)ぜんちしき。・・・かいきゅう【知識階級】知的労働に従事する社会層。インテリゲンチア。・・・じん【知識人】知識・教養がある人。

 電子辞書「広辞苑」
*ちしき・・・・・【知識・智識】①ある事項について知っていること。また、その内容。「豊富な・・・」②〔仏〕1)物事の正邪などを判別する心のはたらき。2)正しく教え導いてくれる指導者。高僧。善知識。3)寄進すること。また、その人たち。③(knowledge[イギリス]・Wissen[ドイツ])知られている内容。認識によって得られた成果。厳密な意味では、原理的・統一的に組織づけられ、客観的妥当性を要求し得る判断の体系。④知己。しりあい。⑤ものしり。

 可能な限り、辞書にあるとおりに転載しました。
 さて、一般に「知識」は、「岩波国語辞典」の「いろいろしること」とか、「広辞苑」の「ものしり」の意味で使われているもと思われます。この場合であれば、勉強していろいろなことをたくさん知れば、知識が豊富だと言えるのでしょう。

 でも、本来は「仏教」からきているもので「智恵と見識」を意味します。あるいは、「広辞苑」にある「物事の正邪などを判別する心のはたらき」です。とすれば、いくらたくさん勉強しても、その学問を活用して、「国益」よりも「省益」を考える、超一流大学の優秀卒業生が「知識」が豊富だと言えるでしょうか。
 そう考えたならば、日本のトップ層を形成する一流人たちが、果たして「知識」があると言えそうでしょうか。仮に、私利私欲に走ったならば、それは「物事の正邪などを判別する心のはたらき」である「知識」、あるいは、「智恵と見識」である「知識」が豊富だといえるでしょうか。

 英語の中に、「キリスト教」から出た言葉がたくさんあるのと同様、日本語の中にも、結構、仏教から出たことばがたくさんあるようです。あるいは、「儒教」や「神道」などもそうなのかもしれません。
 本来は「仏教」から出ている素晴らしい意味の言葉でありながら、悪く使われている言葉として、私(藤森)が知る限りでは、「ウソも方便」や「自業自得」などがあります。「自業自得」は、本来は「悟りの境地」を表す言葉なのに、現代では「悪い意味」に使われています。

●(2)さて、本題に戻ります。
「マリア」と「サーシャ」は、オバマ大統領の二人のお嬢さんの名前です。
この名前について説明する前に、<8月15日、第97回「今月の言葉」「脚本分析・補足③」の中の(2)>を再録します。<<<●(2)平成22年8月11日、読売新聞「オバマ夫人 豪遊に批判」<次女とスペインへ 政府専用機で往復>

 【ワシントン=黒瀬悦成】ミシェル・オバマ米大統領夫人(46)と次女サーシャさん(9)が4~8日、スペインの超高級リゾートで休暇を過ごしたことに対し、米メディアから「失業などで国民が苦しんでいるのに不謹慎だ」との批判が噴出。その「豪遊」ぶりを「まるで(フランス革命当時の)マリー・アントワネット妃のようだ」と揶揄する報道まで飛び出し、支持率低下に悩む大統領にとって頭痛の種となっている。 夫人らは、スペイン南部の海辺の町マルベリャに滞在したが、米メディアによると、1泊の宿泊費が6500ドル(約56万円)の超高級リゾートホテルもあった。ホワイトハウスは、「個人的な休暇なので、ホテル代や食事代はすべて自己負担」としているが、往復に使用した政府専用機は、運航費用が約18万ドル(1550万円)に上ったにもかかわらず、夫人らの負担額は民間機のファーストクラスの運賃相当額のみ。公費で賄われるシークレットサービスによる身辺警護の費用への「無頓着」ぶりもやり玉に挙げられた。
 ブッシュ前大統領のローラ夫人は私的休暇で海外旅行をしたことはなく、米国内の国立公園で休暇を過ごすことが多かった。>>>
●(3)<8月31日、第30回「トピックス」「ゆうパックの遅配と民族病について」の中の(1)>の下記の部分を再録します。8月31日にアップロードしたときは、「マーシャ」としましたが、実際は「サーシャ」の間違いでしたの訂正します。

<<<さて、本題に戻ります。私(藤森)は、世の中のいかなる学者も気がついていない(多分、世界で唯一)、私独自の非常に有効な「発見」がいくつかあります。例えば、<第97回「今月の言葉」「脚本分析・補足③」の中の(2)>でミシェル夫人の豪遊を紹介しました。そのとき、ミシェル夫人は次女の「サーシャ」と旅行しました。長女の「マリア」を連れて行かず、何故、次女のサーシャを連れて行ったのか?
これは、私が独自に「発見」した理論で読み解くことができるのです。日本人の場合は、私ひとりでも解明できるのですが、アメリカ人(つまり、英語)では歯が立たないので、私が尊敬する牧野恭仁雄先生(漢字や名前の研究では、日本の第一人者)に尋ねたところ、牧野先生は、先生が持っている驚くべき資料を提供してくださり、ものの見事に「私の理論の正しさが立証」されました。
日本人に適用できることは、私(藤森)自身の中ですでに証明済みですが、まさかアメリカ人にまで通用するとは夢にも思っていませんでした。これについては、来月の「今月の言葉」で紹介したいと思います。「オバマ家」は、私が推測していた通り、内情はしっくりいっていないことが、ほぼ証明されました。>>>

●(4)さて、本題に入ります。

 何故、ミシェル夫人は、次女のサーシャを連れて行ったのか?これが今回のテーマです。

 これを説明するための情報は、ここに掲載されている以外、私(藤森)は一切、持っていません。でも、私の「理論」を活用するとわかるのです。それをこれから説明したいと思います。

 子供が2人の場合、例えば、「男の子が2人」、あるいは、「女の子が2人」という場合があります。ここで説明するのに、わずらわしいので「女の子が2人」の家庭に限定して説明します。
 「女の子が2人」の家庭の場合、必ず、どちらかの女の子は、男性性を強く持つようになります。それはどういうことかと言いますと、私たちには、目に見えませんが、東洋でいう「気」の交流をしています。これを「交流分析」という心理学にたとえると、「ストローク」という言葉に相当します。「ストローク」に相当すると言っているのは、多分、私(藤森)だけだと思いますが、「ストロークと気」は同じものだと言って過言ではないでしょう。

 このことをもう少し説明してみます。「夫婦」でも、「親子」でも、あるいは「恋人関係」でも、両者の空間的な距離感はとても大事です。例えば、職場で、仕事を教えてもらう場合、大好きな異性の場合、かなり接近して教えてもらうことは嬉しいでしょう。しかし、逆に大嫌いな上司に接近して指導されると、逃げ出したくなるのではないでしょうか?

 家庭とか、職場とか、あるいは電車の中・・・同じ電車の中でも、満員電車と空席が目立つ電車の場合では、かなりの違いがあります。また、10メートルでも近いと思う場合もあれば、1メートでも、やや離れていると思う場合があるかもしれません。特に恋人関係の場合にはそうでしょう。しかし、その恋人関係でも、喧嘩をした場合は、顔も見たくないかもしれません。
 ストーカーの場合は、半径何メートル(500メートルとか1kmとか?)以内に入ってはいけないとか、状況や環境、相手により、「気」が及ぼす範囲は千差万別です。

 つまり、人間関係には、この「気」の及ぼす影響力が非常に大事です。すぐそばにいても「気」がほとんど及ぼさない場合もあれば、かなり「距離」があっても、「気」の影響がかなり及ぼすこともあります。
 アメリカナイズされたからなのか、現代日本人は、一般に、この「気」を理解するのに、かなりの困難があるようです。そこで、もう少し、「気」の影響を考えてみたいと思います。
 例えば、異性であっても、歯医者が口に顔を近づけても違和感がありません。しかし、通常、これほどの距離になると、恋人関係でない限り、かなり異常な感じをうけます。満員電車の中で、他人と肌が触れ合っても、それほど違和感を感じないはずですが、空席の目立つ社内で、肌が触れ合うほど接近されると、多分、逃げ出すのではないでしょうか。
 その関係性の中で、その両者の間に、どういう「気」(「無意識の気持ち」と言えるかもしれません)がどれだけ存在しているか、それによって、その関係性は大いに違ったものになります。

 例えば、親子関係で、勉強を口うるさく、ガミガミいう親がいるとします。一方、育ちが良いのか、口でガミガミいうことこそしませんが、ボディランゲージで雄弁に物語っているということもあります。
 例えば、成績が悪いと、あまり口をきいてくれないが、成績が良いと、ニコニコと愛想がよくなるなどが典型的ではないでしょうか。これを「交流分析」的にいうと、「ストローク」の質がどうであるか・・・・・と言います。つまり、そこには「気=ストローク」という目に見えない心理的な交流が行なわれています。

 私たちは、目に見えないものですから、この「気=ストローク」のやり取りの「質」を高めるということに、ほとんどまったく気がつかず、そのために訓練することも注意を払うということも無く、多くの場合、一生を終わっています。
 逆に言いますと、この「気=ストローク」のやり取りの「質」が少しでも高まる(質の良い気)と、その人のいる「場」は和やか(「交流分析」でいう「FC(フリーチャイルド)」)になり、家庭であれば「一家団欒」の楽しい時間を多く持つことができるようになります。
 このことに無頓着であればあるほど、その場は、何故かよく分からないが荒れ、何故か人間関係がカサカサして、潤いのない家庭ができてしまいます。「夫婦」や「親子」などの人間関係がまずくなるということは、全て、このことが関係しています。

 「気=ストローク」のやり取りの「質」がどうであるか、これは人間関係の一切を説明できる肝心要の問題です。それをさらに読み解いていき、それを少しでも改善していくために、いろいろな「技法」を活用します。おかしな関係の原因を追究するという意味では、これが全てです。
 ひとまず、大雑把に「気」については、このくらいにしておきます。「気」とはこういうものだという大雑把なご理解がいただけたものとして、次の本題に入ります。

●(5)さて、「女の子が2人」の家庭の場合を例に考えてみます。家庭の中にも、当然、「気」が流れています。というよりも、結婚するということは、「気」を交流したいからです。そして、子供ができるということは、「気」の交流が活発になることを意味します。これを一般に「賑やか」といいます。

 ここからが本題です。私たちは、無意識のうちに、父親は娘と、母親は息子と、「ファザコン」「マザコン」関係を作ります。
 どんなに「自我が成熟」している夫婦でも、完全にこれを断ち切ることは不可能です。ましてや、私たちほとんど全ての人間は、「自我の成熟性」が低いものです。たとえ学者であろうが、学校の先生であろうが、医者であろうが、心理学者であろうが、弁護士であろうが、ノーベル賞を受賞しようが、大政治家であろうが、誰であろうが、そういう社会的な立場と「自我の成熟性」とは全くの無関係で、ほぼ全員が「自我」は未成熟です。

 「自我の成熟性」と無関係というよりも、一般に「逆」であると言えます。何故ならば、「自我の成熟性」が高ければ、例えば、ノーベル賞を受賞するような「非人間的」研究に打ち込めるものではありません。

 それは二つの側面からいえます。
 一つは、多くの人間は退屈な研究に、一心不乱に打ち込めるものではありません。少なくても、私(藤森)が知る限り、大いなる研究をしている学者は、どこか人間性が歪んでいると言っても過言ではありません。人間関係を作るのが苦手であるとか、対人恐怖症的であったり、退屈な研究を延々とやれるある種の偏った人間性を持っている傾向にあります。

 二つ目には、家庭や職場の友人や知人と一杯のみに行ったり、結婚記念日や家族の誕生日パーティ、あるいは「授業参観」「運動会」に参加したり、研究以外の貴重な時間を、常識的には持ちたいものですが、そういう貴重な時間を放棄できるタイプだからです。

 ですから、もちろん、私(藤森)も含めて、ほとんど全て(ほとんど全員)の人間は、みな「自我の成熟性」が極めて低いものです。仮に、多少なりとも「自我の成熟性」を高めた人がいたとしても、私が知る限り、ほとんど全ての人は、40歳(50歳)以上の方です。つまり、子供が成人した後くらいになって、やっと、自我が成熟します。それでも「自我」がそれなりに「成熟」した人は、極めて貴重な人です。それくらい、「自我の成熟性」を高めるということは困難を極めます。

 ですから、先ほどの「ファザコン」「マザコン」関係を避けることは不可能だと思ってください。せいぜい度合いが強いか弱いかという程度の問題です。
 そのために、この「ファザコン」「マザコン」関係は絶対にあるものだと認識してください。少なくても、ここで私(藤森)が説明する「理論」を理解する上では、絶対にそうだと認識してください。

●(6)さて、子供は、必ず、親から、「マザコン」関係か、「ファザコン」関係で育てられます。この場合、子供が2人で、男と女の子であれば(良し悪しは別にして)都合が良いですが、先述したように「女の子が2人」だったらどうなるでしょうか。それが本題です。

 「女の子が2人」の場合、どちらかが「男性性」を強く持たされます。もう一人の女の子よりも男性性を多く持たされて、母親とマザコン関係になりながら育てられます。これは「男の子が2人」の場合も、逆の意味で、全く同様です。
 この関係性は、私が調べた限り、一切の例外がありません。つまり、必ず、こういう関係になるということです。私の子供は、「男の子が2人」ですので、どちらかが、二人の間では、女性性をより強く持たされています。

 このことそのものが、そうでない場合とくらべて、良いとか悪いとかということでは、一切、ありません。ただ、家族関係の中で、何か問題が発生した場合(ウツとか不登校など)に、この見方は、問題解決の上で、大いに役立ちます。

 ではどうして、こういう関係になるのでしょうか?
 それは、私たちの「自我」が「未成熟」だからです。未成熟であるために、人間性が非常にアンバランスになっています。そのために、そのアンバランスを立て直そうとします。喩えていいますと、足の悪い人にとっての「杖」のような存在が、アンバランスな人間にとって必要になります。
ですから、誰にとっても「マザコン」「ファザコン」関係が、アンバランスな人間性を補助するために必要になります。
 しかし、誠に不思議なことに、同性の子供が二人の場合、(本当に不思議としか言いようがないのですが)どちらかが異性の役割を担わされてしまいます。担わされてしまうというよりも、子供の側からみると、担うことで、家庭が(仮の)円満、ひとまず両親のどちらかが「孤立」せず、そのためにひとまず家庭の中の大きな「アンバランス」を調整して、仮の「円満さ」を演出することができるという大きなメリットがあります。

 さて、この場合、とにもかくにも、ただ、ただ、「不思議」以外の何物でもないのですが、長女が「女の子」として、そして次女が「男の子」扱いになるのは、まだ理解できるのですが、逆に、「長女」が男の子扱いになり、「次女」が女の子扱いになる場合があることです。

 常識的に考えれば、最初の子が「女」で、父親と「ファザコン関係」になり、次の子も「女」だから、母親とバランスをとるために「男の子」扱いになり「マザコン関係」になるというのならば理解できます。
 しかし、最初の子が「女」だけれども、母親が先に「マザコン関係」を作るために「男の子」扱いにし、次女がそのまま「女の子」として、父親と「ファザコン」関係を作る場合があることです。
 しかも、それのもの凄く不思議なことは、まるで神様が見ていて、調整しているかのごとく、「男の子」扱いされた「長女」に「男性性」を含んだ「名前」がつけられることです。そして、次女は、父親と「ファザコン関係」を作りますから、そのまま「女性性」の「名前」がつけられているのです。
 誰がこのような調整をしているのか、ただ、ただ、「不可思議」という以外に説明のしようがありません。何故ならば、名前をつけるのは、まだ、「ファザコン関係」も「マザコン関係」も成立していない早期・・・誕生前か、誕生後の数日に名前はつけられています。それなのに、その名前に「ファザコン」あるいは、「マザコン」関係を予感して名づけをしていることです。
 「深層心理」はもの凄い能力を持っているといわざるを得ません。この「深層心理」を無視して、人生が成り立つでしょうか??!!

●(7)さて、こういうものだという視点から、オバマ家を見てみましょう。

 上記の(2)でご紹介したように、オバマの奥さんであるミシェル夫人は、夏休みに4泊5日で、スペインに豪華旅行をしました。このとき、次女のサーシャを連れて行きました。
 賢明な読者であれば、ピンとくるのではありませんか。何故、長女のマリアを連れて行かずに、次女のサーシャを連れて行ったのかという大いなる疑問がわきます。
 多分、大統領になって初めての旅行ではないかと推測します。しかも、「豪遊」です。往復には政府専用機を使用しています。

<<<ホワイトハウスは、「個人的な休暇なので、ホテル代や食事代はすべて自己負担」としているが、往復に使用した政府専用機は、運航費用が約18万ドル(1550万円)に上ったにもかかわらず、夫人らの負担額は民間機のファーストクラスの運賃相当額のみ。公費で賄われるシークレットサービスによる身辺警護の費用への「無頓着」ぶりもやり玉に挙げられた。>>>

 もしかたら、長女のマリアは、友人との付き合いやパーティ、あるいは結婚式などがあって、二人の旅行に参加できなかったのかもしれません。仮にそういう理由があったにしても、余りにも不自然です。
 上記の新聞記事をよくご覧ください。政府専用機(警護費用などを含むと、約2千万円?)を使い、一泊6500ドル(約56万円)の超高級リゾートホテルに宿泊するほどの豪華絢爛な旅行をするのです。大統領のオバマは公務があるので止むを得ないにしても、もう一人のマリアを連れていかな理由になりますか?これでは余りにもアンバランスです。

 仮に、私たちに娘が2人いるとして、ディズニーランドに行き、そこの豪華ホテルに泊まるとして、娘1人だけを連れて行くことができるでしょうか?
 その程度ならばともかく、ヨーロッパに旅行をする。それも超豪華なホテルに4泊5日する贅沢な旅行に、2人の娘の1人だけを連れて行くということができるでしょうか?あまりにもアンバランスであり、あまりにも異常な家庭だと言えます。

 こういうアンバランスをするとき、私にはピンとくるものがあるのです。
 これは上記(6)でご紹介したように、「マザコン」「ファザコン」関係からくるはずです。つまり、「次女・サーシャ」は母親との「マザコン」関係の相手にさせられているはずであると睨んだのです。だからこそ、オバマ家では、こういうことがあってもそれほど違和感がなく、ミシェルにすれば自然に行なえるのです。
 そして、彼らが「豪遊」している間に、「ファザコン」関係である「長女・マリア」は、オバマの身の回りの世話をしているはずですし、また、母親と次女・サーシャが旅行に行っても、それほど不自然に感じられないのでしょう。

 仮にそうだとすると、オバマ家は、かなり偏った家庭、家族間の愛情交換に大きな偏りがある家庭であるはずです。私が「オバマ」の分析を連載したように、オバマには「愛」の何たるかが分からないはずです。これだけの「大名旅行」をするのに、2人の娘のうちの1人しか連れて行かないのは、私(藤森)にとって「異常」以外の何物でもありません。
 私がわずかな新聞記事から「異常」と感じるほどの異常なことを、オバマ家ではやれてしまうということが、いかに(ごめんなさい)「歪んだ家庭」であるかを如実に物語っています。どこの家庭でも、大なり小なり、こういう「アンバランス」はあるものですが、オバマ家のアンバランスは、ただただ、「異常」としか言いようがありません。桁外れです。

 さて、ここで大問題があります。「次女・サーシャ」は、私の理論を当てはめれば、絶対に「男の子」の役を担い、母親との「マザコン」関係になっているはずであることは間違いありませんが、それを証明する手立てがありません。
 そこで、私が尊敬する「牧野恭仁雄先生(「漢字」や「名付け」の研究では日本の第一人者)」に尋ねました。私の理論では、「サーシャ」は男性性を意味する名前のはずだと思うがいかがでしょうか、と。

 牧野先生・・・・・日本で唯一の「名付けの専門家」で、世界で唯一の象形文字の解読があり、また、漢字の成り立ちに関して「世紀の大発見」がある方です。この「漢字」の成り立ちに関する発見はとてつもないもので、従来の大学者が辞書などに書いてあるものが全くの間違いであることがわかります。牧野理論を活用すると、漢字の不思議な統一性が理解できるのです(上記のリンク先を参照してください)。
 先生は、名前や名付けに関する著書も多数ありますが、日本語の名前だけでなく、外国の名前まで研究されているという超人的な先生です。以前から、外国の名前まで研究されていらっしゃるのを、私(藤森)は聞いていましたので、もしや???ヒョッとして???と思って、恐る恐る「サーシャ」について質問してみました。「サーシャ」は男性性を有した名前ではないかと。

●(8)ドンピシャリでした。

 私の人生で、学問的にこれほどの成果を上げたことがありませんでしたので、有頂天になりました。英語では「walk on air」というそうですが、まさに、空中を歩くような気持ちでした。

 牧野先生によりますと、「サーシャ(Sasha)は完全に男性の名です(アレキサンダーという名の、ロシアでの愛称)」とのことでした。やはり「サーシャ」は、母親のミシェルのマザコンの相手にされているのです。
 だから、あれほどの「豪遊」に、長女のマリアを連れて行かなくても平気でいられるのです。何故ならば、日ごろから、2人の関係性が濃いので、家族間ではそれほど不自然に感じられないことと、夫のオバマの世話には、妻のミシェルよりも、長女のマリアの方が様になっている可能性があります。

 そうであれば、夫を置いて旅行しても、「マリアがいるから大丈夫よね」という軽い気持ちになれるのだと思います。とは言え、これほどのアンバランスな関係は「異常」ですから、「仮面夫婦」と言ってほぼ間違いがないでしょう。
 むしろ、アメリカの置かれた現状、映画「キャピタリズム~マネーは踊る」にも出てきますが、家を失って悲惨な家庭がたくさんあり、失業率も高く、経済的に苦しんでいる家庭が多いアメリカの現状を考えれば、ミシェルがこのような旅行に行くと聞いたとき、横っ面を張り倒して止めさせられないオバマの情けなさが浮き彫りになります(お前・藤森はどうだということは無しにしてください。私は張り倒される側ですから)。
 むしろ、同じ民主党の菅首相と同様、奥さんに振り回されている、あるいは、牛耳られているかもしれない匂いがします。今回の代表選やその後の出すぎているらしい首相夫人と同様、ファーストレディの無神経さ、出すぎた感じが不思議に似ている感じ(匂い)がしています。

 オバマの情けなさが浮き彫りになると同時に、政府専用機を使い、豪華な宿泊をするような旅行に2人の娘のうちの1人だけを連れて行けるというミシェルの無神経さは、家庭の中がいかに「乱れている」か、あるいは「歪んだ家庭」であるかを証明していると言っても過言ではないはずです。

 さて、牧野先生からいただいた資料は下記に掲載しますが、その前に、「男の子2人」の場合は、この反対が行なわれます。また、必ず、名前に現れるという意味ではありません。
 私(藤森)は、牧野先生から耳学問として、名前について若干(ほんのわずか)ですが、理解するものもあります。ご著書も多数いただいていますので、参考にさせていただいているものもあります。
 しかし、まさに生兵法ですので、名前に関して、「男の子2人」「女の子2人」の子供の名前がどうであるかは明確ではありません。私の場合は「深層心理」を専門にしていますので、あくまでも「心理的」に現れたものの発見です。一部、名前に現れているものを発見したこともありますが、私(藤森)の立場からは、あくまでも、その家族の「心理的関係性」の上での発見です。

 今回の「サーシャ」は、名前以外に頼るべき資料(データ)が無いので、名前について牧野先生に尋ねてみました(名前から発見できる場合がかなりありますが、一般に言われている「男っぽい名前」とか「女っぽい名前」などと言われるものとは少々違いますので、名前に現れる「男性性」や「女性性」を解くにはそれなりの技術がいります。が、やはり、かなりある種の特徴が名前に出る傾向が強くあると言えます。これは本当に不思議で、不思議としか言いようがありませんが、やはり、深層心理は分かっているのですね。残念ながら、私たちの人生は深層心理に「牛耳られている」ものです)。それなのに、世間では、専門家も含めて、「深層心理」を抜きに、物事が議論されている摩訶不思議さ!!!

 いずれにしましても、オバマ家の人間関係は、私の「理論」を強化してくれた大変貴重なケースで、外国まで応用できることを証明してくれた有り難い家族です。「オバマとマリア」のファザコン関係、「ミシェルとサーシャ」のマザコン関係が証明(?)されました。

<<<「マリアとサーシャという名前について」は、「今月の言葉」第98回、103回、118回、119回、120回にもあります>>>

 ●(9)牧野先生の資料より<DICTIONARY OF FIRST NAMES by Alfred.Kolatch>

 Sasha・・・・・A Russian pet form of Alexander.See Alexander.
サーシャ・・・・・アレキサンダーという名のロシアでの愛称、アレキサンダーを参照

 (藤森注・・・今、上映中の映画「終着駅 トルストイ最後の旅」によると、トルストイの娘が“サーシャ”です!まさに、ロシアでの愛称)

 Alexander・・・・・Form the Greek name Alexandros,meaning “protector of men.”According to 
legend,when Alexander the Great (356-323 B.C.)conquered Palestine in 333 B.C.,all Jewish boys born in that year were named Alexander in his honor.The name hasbeen 
popular for more than 2,000 years.In thirteenth-century Scotland,three kings were named Alexander Nevski was a thirteenth-century Russian military hero and statesman.

 VARIANT FORMS:Alexandre(French);Alaster,Alysandyr(Scotch);Allesandro,Sandro(Italian);Alejandro(Spanish);Alesksander,Aleksandr,
Sacha,Sasha(Russian);Alasdair,Alastair(Gaelic).

 PET FORMS:Alec,Aleck,Alick,Alex,Sander,Sanders,Sandey,Sandy,Sandro,Saunder,Saunders.

 FEMININE FORMS:Alexandra and Alexandrina.

 CONTEMPORARY EXAMPLE:Alexander Woollcott(1887-1943),American author.

 PLACE-NAME USAGE:Alexandria,Egypt;Alexandria,Virginia;Alexandder Archipelago Islands,off the coast of Alaska.

 <DICTIONARY OF FIRST NAMES by Alfred.Kolatch>

く文責:藤森弘司>

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