2010年6月15日 第95回「今月の言葉」
●(1)第93回の「オバマ大統領は大丈夫か?PART③」の下記(2)の部分で、オバマ大統領の献金について、大口の献金のほうが多いのではないかと感想を述べました。その裏づけとなる資料を発見しました。 まずは、93回のその部分を転載します。 <<<(5)平成20年8月15日・22日号、週刊ポスト「池上彰の鳥の目、虫の目」 <補助金90億円の受け取り拒否!オバマ候補「金権選挙」の皮算用><略> (藤森注・・・・・私は、何かの本か週刊誌だったか忘れましたが、オバマは小口の献金を集めたかのように思われているが、実は、大口献金のほうが多いということを読みました。その資料をいくら探しても見つからないので、私の記憶違いということにしておきますが、これだけ多額の献金を考えれば、大口の献金説に妥当性があるように思えます。 確か、全米自動車労組などがオバマを強力に応援したはずです。こういう金権体質もオバマの「脚本」に影響されています。お金に窮乏した人間は、お金に対するこだわりが強いものです。何かの「劣等感コンプレックス」を持っている人は、必ず、それに対する強いこだわりがあります。たとえば「学問」に対する「劣等感コンプレックス」がある人は、「大学」とか「大学の偏差値レベル」ということに強いこだわりがあります。 「いじめられっ子」は肉体の改造や強くなることにこだわります。あるいは、「学問」や「経済力」などで見返そうと思うかもわかりません。「アディクション(嗜癖・しへき)」も、それにこだわる由来があるものです。 どう考えても、貧しい育ちをし、黒人のオバマが、連邦政府から8500万ドル(約90億円)もの大金を受け取れるのに、それを断る、しかも、史上初めてというのは、異常としか思えません。これだけの「金権体質(数百億円!)」「アメリカ大統領」「ノーベル賞受賞」。ありったけの「運」を使い果たさないほうが不思議です。「チェンジ!」「イエス、ウイ、キャン」と絶叫しただけで、過去にほとんど実績のないオバマが、あっという間に「金権体質」などと呼ばれるほど、巨額のお金を自由に使えるような立場になりました。人生が狂わないほうが私にとっては不思議に思えます)>>> 下記の(2)は、十分な裏づけにはならないかもしれませんが、それなりの裏づけにはなるものと思います。ご覧ください。 |
●(2)平成20年10月○日、日刊ゲンダイ(日付を逸しました)
<オバマへの政治献金 1ヶ月で150億円> たった1ヶ月で1億5000万ドル(約150億円)・・・・・オバマ候補が米大統領選で集めた政治資金だ。8月には大統領選史上最高の6600万ドル(約66億円)を集めたばかりだが、当選確実となって、9月に一気に倍のカネが集まったのである。 日本の総裁選や総選挙でこんな巨額資金を集めたら大問題だが、一体誰が献金しているのか。 <一体だれが?どんな見返りがあるのか> 日本の政治献金とはまったく性質が違うのだが、しかし、“大口献金組”にはやっぱりそれなりの見返りがあるらしい。米大統領選取材が豊富なジャーナリストの堀田佳男氏がこういう。 オバマ陣営のバンドラーは、今年3月の時点は約300人。だが現在は600人以上と、半年で集金マシンも倍増している。こんなにたくさんのポストをばらまくとなると、ブッシュ政権時代の大使や政府役員を全員お払い箱にするしかない。アメリカの政権交代で、人事が総取っ換えされるウラには、こんな事情があるのだ。 |
●(3)<第93回の「オバマ大統領は大丈夫か?PART③」>の中に、誤字を発見しましたので訂正します。
①上記の中の下記の部分 <<「たゆまぬ支え」は、<the unyieiding saport(アンイールディング・サポート)>となっていて、<unyieiding>の単語の訳として<屈することのない、揺ぎない>とあります。>> <the unyieiding saport> は、<unyielding support> が正しいスペルです。 ②また、上記の中にある曽野綾子先生のエッセイの転載の下記の部分 <<写真によると、オバマは左利きであった。クローズアップした写真では、議会での演説の草稿に最後まで自分で手を加えている。感じの読めない総理と違って、オバマがかなりの能力を持った書き手であることは、その著書『マイ・ドリーム』で私は知った。演説の草稿を検討することは、小説の推敲とはまた違った無限の危険を内包した、一種の戦いなのだろうと思う。>> <「感じの読めない総理」>は、<「漢字の読めない総理」>の間違いでした。お詫びして訂正します。 恥ずかしながら、読み返したときに、誤字、脱字を発見することがよくあります。今回は、最新の、ミスであり、大事な部分ですので、敢えて、訂正文を掲載しました。とんでもない間違いがあり、ひとり、恥ずかしい思いをよくしています。穴があったら入りたいです。<文責>を<分析>としたこともありました。 |
●(4)平成22年6月6日、読売新聞「米原油流出 現地ルポ」
<死が迫る繁殖の島> 【グランドアイル(米ルイジアナ州)=山田哲朗】米南部ルイジアナ州沖のメキシコ湾で続く原油流出は、タール状の原油が沿岸部に押し寄せ、環境汚染が広がっている。米国史上最大となった原油流出事故を前にして、被害拡大阻止で有効策を欠くオバマ政権に対して、国民から批判が強まっており、オバマ大統領は苦境に立たされている。 <草の根 茶色く変色> ルイジアナ州グランドアイルからボートで20分ほどの無人島を3日訪れると、オイルフェンスで囲われ、フェンス際に赤茶けたタールの塊がぷかぷかと浮かんでいた。一部はフェンスをくぐって湿地に達し、草の根が茶色く変色している。ペリカンやカモメ、アジサシの繁殖地として知られる島は、死の気配に包まれていた。 <ペリカン 油べっとり> ペリカンが1羽海面でもがく。べっとりと全身を覆う厚い油。見開いた目だけがはっきり見える。岩の上では別の1羽が油まみれで突っ伏して動かない。力尽きたようだ。 原油流出は4月20日、英石油大手BPが運営する海底油田の掘削施設を襲った爆発事故が発端となった。推進1500メートルの油井から、一日当たり1900~3000キロ・リットルの勢いで原油が噴き出している。 BPはこれまで、海底で流出を食い止める方策を幾通りも試みたがことごとく失敗した。噴出口に金属のふたをかぶせ原油を吸い上げる方法は4日、噴出口の上部にふたがうまく納まり、流出に一部歯止めがかかった模様だ。それでも油井そのものをふさぐ根本策が完了する8月までは、流出を完全に抑えられない。流出が収まっても、すでに海面に広がった原油は今後も続々と岸に到達して汚染を拡大する。 オバマ大統領は4日、グランドアイルを訪れ被害が広がる海岸を視察した。3度目の現地入りだ。政府が全力で対応していると訴え、地元民の被害はBPに補償をさせると強調した。 <米大使館占拠に匹敵> |
●(5)メキシコ湾の原油流出事故が連日報道されています。いかにダメージが大きいかです。最終的に8月まで流出が続くようで、戦争を除いて、最大級の被害になるのではないでしょうか?
平成22年6月13日、読売新聞「メキシコ湾 止まらぬ原油流出」 【ロンドン=是枝智】米ルイジアナ州沖のメキシコ湾の原油流出事故で、施設を運営する英石油大手BPが信用失墜のがけっぷちに立たされている。4月20日の事故から2ヶ月近くも原油流出は止まらず、環境汚染が深刻になり、株価も急落した。米国ではBPへの批判が強まり、政治問題にもなってきた。 BPは国際石油資本(メジャー)の一角で、英国を代表する企業グループだ。これまでに負担した費用は14億ドル(約1300億円)を超えた。最終的な負担額は「数百億ドル(数兆円)に達する」との見方もあり、年間の純利益(2009年は約166億ドル)を大幅に超える可能性がある。BPの全世界での石油販売の4割を占める米国市場での企業イメージの悪化は、流出事故が止まった後も経営に打撃となりそうだ。 英国のキャメロン首相は11日、BPのカールヘンリック・スバンべり会長に電話した。首相は、BPの事故対応に不満を見せながらも、「BPが強く安定した企業であることがみんなの利益だ」と伝えた。 ●(6)平成22年6月14日、読売新聞「原油流出 米英ぎくしゃく」 <米でBP批判「英国たたき」発展も> 【ロンドン=鶴原徹也】英国に拠点を置く国際石油資本、BPの起こした米ルイジアナ州沖原油流出事故を巡って米英関係がぎくしゃくしてきた。オバマ米大統領とキャメロン英首相は12日に電話会談し、BPに「最善の対処」を求めることで一致したが、米国で火のついたBP批判は「英国たたき」へと発展する可能性もある。 電話会談はキャメロン首相が要望。オバマ政権周辺で「英企業」としてのBP批判が高まってきたことを懸念したためだ。英首相府は電話会談後、「オバマ大統領は『BPは多国籍企業だ。原油流出にはいらだちを覚えるが、企業の国籍とは無関係だ』と述べた」と声明で発表した。批判の矛先が英国に向かうことを避けたいとの思惑からだ。 一方、英政府は優良企業BPの傷を広げたくはない。ヘイグ英外相は13日、「配当の問題はBPが決めるべきだ」と述べた。 ●(7)平成22年6月15日、読売新聞「原油流出」 <補償の預託口座開設を><米大統領、BPに要求へ> 【ワシントン=本間圭一】深刻の度を増すメキシコ湾の原油流出事故で、オバマ米大統領は15日夜(日本時間16日午前)、国民向けテレビ演説を行い、対応策を明らかにする。 米国内では事故を巡る政権の対応に批判が強まっているが、オバマ大統領は14~15日に事故発生以来4度目となる現地視察を行なうほか、16日にはホワイトハウスでBP幹部と会談して原油流出阻止や補償の具体策を協議し、積極姿勢を印象付けたい考えだ。 ●(8)平成22年6月16日、読売新聞「BPずさんな油田掘削」 <米下院委、書簡で指摘> 【ワシントン=山田哲朗】米ルイジアナ州沖のメキシコ湾原油流出事故で、米下院エネルギー・商業委員会のヘンリー・ワクスマン委員長は14日、事故処理に当たる英石油大手BPの最高経営責任者に書簡を送り、BPが工期短縮やコスト削減のため取った「近道」が米国史上最悪の原油流出事故を引き起こした可能性を指摘した。爆発事故から8週間たっても原油流出は収まらず、深海掘削でBPが慎重さを欠いていた実態が浮かび上がっている。 <漏えい遮断 相次ぎ失敗> <後略> |
く文責:藤森弘司>
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