平成30年7月15日第189回「今月の言葉」「得失一如とは何か?(補足②)」(サッカーW杯に思う①)
<<得失一如の観点から、先日終了のサッカーW杯を分析 part①>>
サッカーのW杯について、私の専門とする「深層心理」の観点から、少々、「分析」を試みたいと思います。 サッカーに素人であり、情報も不十分な中ではありますが、「深層心理」に係る重大な問題を発見しましたので、その観点から「得失一如」を考えてみたいと思います。 まず、メディアに紹介された記事から、私(藤森)が「これは」と思うものを紹介します。 以下は、W杯のベスト・エイトを賭けたベルギー戦後のコメントです(3対2で敗戦)。 MF長谷部誠「整理をつけるには時間が必要。耐えればカウンターのチャンスが出てくると思っていたが、不用意なボールの取られ方、いろんなミスが重なって失点が・・・。甘さが出たと思う」(夕刊フジ、7月4日) |
<<日刊ゲンダイ、7月4日>>
「前半のベルギーの猛攻をしのいだ日本が先制したのは後半3分。MF乾からのパスを受けたMF芝崎がセンターサークル内からスルーパス、右サイドを駆け上がったMF原口がペナルティーエリア(PA)内でこれを収めて右足を振り抜き、ゴール左に突き刺した。その4分後の後半7分には、MF乾がPA手前から無回転シュート。これがゴール右隅に決まり、日本が2点を先制するまさかの展開になった。 この時点で守りを固める手もあったが、 『2点先制後もオフェンシブに戦えていた。ゲームをコントロールできた時間帯もあったし、そのまま走った』 と西野監督は追加点を狙いにいった。ポーランドとの1次リーグ最終戦で露骨な時間稼ぎを指示し、10分以上も姑息なパス回しを展開して世界中から酷評されたことが頭をよぎったのかもしれない。しかし、この攻めの姿勢が裏目に出た。 『本気のベルギーがそこにいた』 指揮官がそう振り返ったように、後半24分からわずか5分間で2失点。DFフェルナンデス、MFフェライニに相次いでヘディングシュートを決められた。 そして、後半49分。残り1分で延長戦に突入という土壇場で、日本は失意のどん底に突き落とされた。後半36分から途中出場した本田のCKをキャッチしたGKクルトワが素早い下からのスローイングでMFデブルイネにつなぎ、そのデブルイネが中央からドリブルで一気に日本陣地に攻め入ると、パスを受けた右サイドのムニエがグラウンダーのクロス。ゴール前でFWルカクがこれをスルーし、MFシャドリがフリーでゴールへ流し込んだ。 残り1分でまさかの逆転負け。試合直後の西野監督は、『んー・・・、まあ・・・、これがW杯の怖いところでしょうか。世界との差?んー・・・それがすべてだとは思いますけど、まあ・・・(差は)わずかだとは思う』と何度も言葉に詰まった。」(日刊ゲンダイ、7月4日) 「マイボールになってからの崩しなど日本の良い部分も出ていたが、2点をリードした時点で<リードをキープして逃げ切る>方策に欠け、2-2の同点に追い付かれてからは<延長に入って一度リセットする>ための選択肢もなく、同点に追い付いて意気上がるベルギーの攻勢を止められませんでした」(現地で取材中の元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏、日刊ゲンダイ、7月4日) <試合後コメント> FW大迫勇也「本当に悔しい。2点リードしてからの試合運びが良くなかった。後ろに重心がかかって相手の思うつぼになった。2-0のままキープすることを意識するべきだった。」 MF長谷部誠「・・・力不足。試合運びや勝負面で甘さが出た。」(日刊ゲンダイ、7月4日) |
<<夕刊フジ、7月10日>>
「よく頑張った。感動をありがとう」というのは、あくまで一般の人々の反応。多くの教会関係者、日本代表OBらからは、2点リードの状況から3点目を取りにいった西野采配に対し、『あの場面は、試合を落ち着かせてナンボ。点を取りに行けばああいう結果になることは、サッカーをかじった人間なら誰でも想定できる』と猛批判が巻き起こった。 そもそも、西野監督は就任前、電撃解任されたハリルホジッチ前監督を支える技術委員(11人)のトップ、『技術委員長』の立場にあった。 田嶋会長たっての要請で監督の座に就くことが決まったが、教会関係者によると当時、複数の技術委員が『こんな話は聞いていない。筋が通らない』と詰め寄り、西野監督はひと言も反論できないという“修羅場”が展開されたという。 いまだに協会内では、J1鹿島関係者や、ハリルホジッチ招へいに尽力した原博美氏(59)に近い人脈には、“反西野”のムードが濃厚だ。 西野監督はW杯開幕前、最終メンバーから漏れたMF三竿(鹿島)をバックアップメンバーとして代表に帯同させることを望んだが、クラブ側に拒否された。『三竿本人はW杯に行きたがっていた』(協会関係者)との声もある。これなどは、一枚岩とはいえない協会内の実像を象徴していた。 こうした実情を西野監督も察知。敗退後、田嶋会長との2者会談で退任の意向を強く打ち出したようだ。実際、田嶋会長は会談後、次期監督人事について「白紙」と繰り返すようになった。」(夕刊フジ) 【次回②に続きます】 |
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