2024年9月15日第264回「今月の言葉」≪≪「交流分析」の「人生脚本」と「照見五蘊皆空」とは何か?⑪(プーチン大統領①)≫≫

(1)人間って、本当に不思議!?!?な生きものだと思います。前回のカルロス・ゴーン氏の下記の一部をご覧ください。

≪≪ある幹部は「並みの怒り方ではない。獣のような顔で怒鳴り立てていた」と振り返る。

 幹部がその剣幕を目撃したのは1度ではない。2度目は出自について、言及された時だったという。

 祖父はレバノンからの移民だったというゴーンはブラジルのアマゾン川流域の田舎町で生まれた。自著によると、高温多湿で蚊に悩まされる厳しい環境で育ち、2歳の時には井戸水を飲んで生死をさまよった。

 外食ではラーメン店や焼き鳥店に通う庶民性を見せるが、幹部は言う。「とにかく強欲でカネへの執着は異常だった。出自へのコンプレックスも強かった」

 ゴーンは自著で「数字は多様な言語、文化の中で育った私が考え抜いた共通の言語だ」と書く。業績追求の果てにたどり着いた唯一のアイデンティティーが、報酬額だったのだろうか。≫≫

 これをご覧になって、皆様はどのように思われますか。人間って本当に不思議な存在・不思議な生きものだと思わざるを得ません。

 ≪≪2歳の時には井戸水を飲んで生死をさまよった。≫≫≪≪カネへの執着は異常だった。≫≫

 この気持ちは十分、いや十二分に理解出来ます。このような人間性、生い立ちがあるからこそ、日産を再生できたし、それによって何億、何十億円という莫大な収入を得られるようになりました。

 何億円、そして何十億円ものお金があり、そして、最高級の車にも乗れる人生って素晴らしいなあ、アマゾン川流域で井戸水を飲んで生死をさまよった自分が、こんなに大きな収入がある!!!こんなに素晴らしい車にも乗れている!!!素晴らしいなあ、有り難いなあ!!!これからも日産の会社で一生懸命、頑張って働くぞう!!!・・・・・と何故、思えないのだろうか。

 そして、強欲な人間性をコントロール出来ずに、身の破滅を引き出してしまう人間性(「深層心理」である「交流分析」の「人生脚本」)の摩訶不思議さであり、そしてこれが人類という存在の摩訶不思議さを現わしているのです。だから「地球が平和にならない!!!」のです。

 

≪≪≪少々、長い「今月の言葉」ですが、タイトルの≪≪「交流分析」の「人生脚本」と「照見五蘊皆空」とは何か?⑪(プーチン大統領①)≫≫がドンピシャリに証明されていますのでジックリとご覧ください。

 下記の(2)以降は全て、2022年8月15日の「今月の言葉」の再録です。改めて、「深層心理」に潜む「人生脚本」の不可思議さ、「人生脚本」に振り回される我々の「人間性」の不可思議さが、最大級に証明されています.

  私・藤森は、社会的に恵まれている「才能」が何も無かったために、自分の人生を少しでも改善させたいと、「心理学」、特に「深層心理」に必死で取り組んできました。そして「十分の1」位は「自己回復」することができました。そのために、社会的に評価される素質はゼロでしたが、何とか「深層心理」を専門とすることができました。

 そして「深層心理」を専門にしてから周囲を見てみると、心理学のほとんど全ての専門家が、何と「深層心理」、そして自分の「深層心理」をほとんど全く把握していないことが分かって、本当に驚きました。

 「深層心理」がいかに重要、いや「人間性の全て」であり、そしてその「深層心理」によって、その人の人間性が「無意識」のうちに、いかにコントロールされているか、それを証明できる典型的な「実例」を、今度はプーチン大統領の例で、しっかり、そしてジックリとお考えください。 

 今になってジックリと再読してみますと、ウクライナの問題は人間の、と言いますか、人類全体の大きな問題が潜んでいることがハッキリと読み解けます。

 そして、こういうバカバカしい事が、小さいところでは家庭や身の回りにも起きていることが、私・藤森にはしっかりと理解できるようになりました。

 そういうバカバカしい事を1メートルでも、いや10センチでも、1センチ、1ミリでも修正できる人間性を育てることで、我々の人生、生きるのがとても楽になることが実感!!!できるようになりました。≫≫≫

(2)以下は全て「2022年8月15日」「今月の言葉」の再録です。

 ロシアのウクライナ侵攻は、絶対に許されないことです。これを大前提にした上で、プーチン大統領の「脚本の分析」「深層心理の分析」をしてみたいと思っています。

 いろいろな情報を集めていると、プーチン大統領の「脚本」が見えてきましたが、それを裏付ける「具体的な事実」が分かりませんでした。しかし、「週刊ポスト」「脚本」を意味する重要かつ具体的な「裏づけ」を発見することができました。

 いまから、いろいろな情報をお伝えしながら、最後に、週刊ポストの情報をご覧になると、どなたでも自然、かつ、簡単に理解できるようになります。一つ一つ、ジックリとご覧ください。その上で、プーチン大統領が「脚本の底の底」に取り入れたことが<<百パーセント間違いないであろう「週刊ポスト」の記事>>の内容をジックリとご覧ください。

 プーチン大統領がウクライナを「ネオナチ」と言う気持ちが、私・藤森にはよく理解できます。

 

「鈴木棟一の風雲永田町『悲惨な戦争責任は米国にも』」(夕刊フジ、2022年4月12日)

 ロシアが侵攻したウクライナの惨状を招いた責任は、誰にあるのか。たしかに、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の「戦争犯罪」的な暴挙は否定できないが、ここにきて、ジョー・バイデン米大統領の責任を問う声も出ている。

 シカゴ大学の国際政治学者、ジョン・ミアシャイマー教授が問題提起した。

 「米国とNATO(北大西洋条約機構)に責任がある。ロシアは『ウクライナのNATO入りは絶対に許さない』と明確に警告を発してきたにも関わらず、西側諸国がこれを無視したことが、今回の戦争の要因になったのではないか」

 これを月刊誌「文芸春秋」5月号で紹介したフランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏は、こうも書いている。

 「私も彼と同じ考えで、欧州を“戦場”にした米国に怒りを覚えている」

 こうした見方を、日本国内で主張してきたのが中国分析の第一人者、遠道誉女史だ。

 「ウクライナはバイデン米大統領に利用され、捨てられたのだ」

 その説明を聞こう。

 <遠藤誉氏「NATO入りを強く推進」>

 「もともとウクライナは『中立』志向だった。2008年ごろのある調査では、50%のウクライナ国民がNATO加盟には反対だった。09年にバイデン副大統領(当時)がウクライナで演説し、『NATOに加盟するなら、米国は強く支持する』と語った。これにロシアのプーチン氏が強く反発した。東欧のポーランドや、バルト3国などが雪崩を打つようにNATOに加盟していた。ロシアにとり、ウクライナは『最後の緩衝地帯』だった」

 19年、バイデン氏はウクライナの憲法に「NATO加盟を努力義務とする」といった条項を盛り込ませた。

 極めつけは、昨年12月、バイデン氏がプーチン氏との電話会談で「ウクライナが戦場になっても米国は介入しない」と表明したことだった。

 これが今回のロシア軍の侵攻の引き金になったというのが、大方の見方のようである。遠藤氏は、こう言った。

 「この戦争はバイデン氏には都合がいい。アフガン撤退でNATOから失った信用を、回復できる。それに、米国産の液化天然ガス(LNG)に兵器などを大量に売りさばくこともできるためだ。米国の軍人には死傷者が出ず、まさに『高みの見物』といったところではないだろうか」

 前出のトッド氏も書いている。

 「ウクライナ人は『米国や英国が自分たちを守ってくれる』と思っていたのに、そこまでではなかったことに驚いているはずだ。米国はウクライナ人を“人間の盾”にしてロシアと戦っている」(鈴木棟一氏・政治評論家)

(3)「イラク戦争の暴走と酷似する歴史の皮肉」(日刊ゲンダイ、3月14日)

 <略>今回の戦争は冷戦終結から30年、一貫して米国が主導し、米国の世界戦略に基づいてきた「国際秩序」に対するプーチンの挑戦だ。ウクライナ市民の惨状は、プーチンの歴史観では当然の帰結という認識なのだろう。

 軍事同盟の視点で欧州を見渡せば、旧ソ連側のワルシャワ条約機構は1991年に解体したが、欧米側のNATOは残ったまま。ベルリンの壁が崩壊し、90年に当時のベーカー米国務長官は「NATOの東方拡大はしない」と旧ソ連に明確な保証を与えたが、約束は反故。ポーランドやハンガリーなどが次々にNATOに加盟した。 

 以降も米国主導で旧ソ連を構成したバルト3国さえ引き入れ、NATOは東方拡大。その上、隣国のウクライナまでNATOに加われば、プーチンにとっては喉元に匕首(あいくち)を突きつけられたようなものだ。

 「ソ連崩壊は20世紀最大の地政学的惨事」と訴え、旧ソ連の影響圏を復活させる野望を抱くプーチンにすれば、これ以上の欧米側の裏切り行為は許せなかったはずだ。<後略>

 

「歴史から新年号の今を見る『日本史縦横無尽』」(保阪正康氏・日刊ゲンダイ、7月27日)

 <日本を戦争に向かわせたヒトラーのからくり>

 <略>アメリカは日米交渉に乗り気でなくなった。戦争は不可避であり、そのことはいつ交渉が破裂するかの見極めが大切な分岐点になることを意味していた。こうした状況はナチスドイツがソ連との不可侵条約を破り、独ソ戦を進めていったことに端を発していた。それはヒトラーが直接にはスターリンを裏切って始めた戦争であり、間接には日本を世界の動乱に引き込むヒトラーの巧みな誘導作戦であった。<略>

<ほさか・まさやす氏・・・1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。>

 

「バイデン政権を支えているのは軍需産業」(日刊ゲンダイ、3月5日)

 <略>第2次大戦以降、ベトナムやアフガン、イラクなど世界各地で紛争の「火種」をつくっては軍事介入してきた米国。振り返れば、今回、ロシアが軍事侵攻する「火種」といわれる「ウクライナのNATO加盟議論」だって、きっかけをつくったのは米国だ。

 2008年のNATO首脳会議で、ブッシュ大統領(当時)はウクライナとジョージアのNATO加盟を促進する具体策を提案。

 この時はドイツ、フランスが「ロシアを無意味に刺激するな」として強く反対したため実現しなかったが、ロシアを刺激したのは間違いないだろう。<略>

 

鈴木棟一の風雲永田町<遠藤誉氏新著『中国の対ロシア戦略』>」(夕刊フジ、4月21日)

 <狂気のプーチン、笑う習近平>

 <略>ジョー・バイデン米大統領の「悪賢さ」についても言及した。

 「ウクライナは『中立志向』だった。それを崩したのが、副大統領時代のバイデン氏だった。09年ごろからウクライナに入り浸るようになった。『NATOに加盟すれば、米国は強く支持する』と甘いわなを仕掛けた。そしてついに、暴君のプーチン氏がウクライナに軍事攻撃する方向に踏み切らせることに、“成功”した」

 そして、次のような怒りの言葉。

 「昨年12月にバイデン氏はプーチン氏側に電話会談を持ち掛け、『ウクライナで戦争が起きても、米国が参戦するつもりはない』とのシグナルを送った。いざ、『計算通り』に軍事侵攻が始まると、『ウクライナはNATOの一員ではないので、米国に防衛義務はない』『ロシアは核を持っている。米国が参戦すれば、第3次世界大戦が起きる危険性がある』などと詭弁を弄し、ウクライナ国民を塗炭の苦しみの中に追いやった」

 さらに、こう鋭く指摘する。

 「バイデン氏は外交経験で鍛えた『舌先三寸』で欧州を混乱させ、米国の国民が一滴の血も流さず、『利益』だけをいただくことに成功したのである」

 巨視的な観点から、こうも語る。 

 「第2次大戦後、米国は絶え間なく米本土以外の地で戦争を起こし、金もうけをしてきた。その間に失われた人の命などを、将棋の駒のようにしか思っていない。まさに、ビジネスで戦争をしているのだ

 著者の遠藤女史が19日、語った。

 「中国はウクライナでの戦争を『自国をより強大化することに役立つ』とみている。中国はロシアやインド、中東諸国を含めた『アジア・ユーラシア経済圏』を作り、経済面で各国を絡めとろうとしている」(鈴木棟一氏・政治評論家)

(4)「『ビジネス新大陸』の歩き方」(大前研一先生、週刊ポスト、4月1日、第771回)

“アメリカ脳”ではわからない・ウクライナ軍事侵攻の背景を“ロシア脳”で読み解く>

 本稿執筆時点(3月11日)では、ロシアのウクライナ侵攻が長期化・泥沼化の様相を呈し、犠牲者や避難民が増え続けている。

 アメリカやEU(欧州連合)はロシアへの経済制裁を強化しているが、それに対し、ロシアのプーチン大統領は「ウクライナが抵抗をやめてロシア側の要求を満たした場合のみ、軍事作戦を停止する」と述べ、一歩も引かない構えである。

 言うまでもなく、ロシアが主権国家のウクライナを侵略することは許されない。私は、自分が主宰している経営者の勉強会「向研会」の視察などでウクライナを何度も訪問し、同国の人々に親愛の情を抱いている。ロシアの軍事侵攻は極めて遺憾であり、速やかな戦争終結・和平を祈るしかない。

 一方、日本のマスコミ報道を見ていると、なぜプーチン大統領が国際社会から非難を浴びることが明らかなウクライナ侵攻に踏み切ったのか、さっぱりわからない。単純にプーチン大統領を横暴で残忍非情な独裁者と批判し、米欧を正義と位置付けているだけである。

 だが、そういうレッテル貼りは、無意識のうちに“アメリカ脳”で世界を見ているからにほかならない。その逆に、ロシアとプーチン大統領の側に立って“ロシア脳”で見てみると、ウクライナ問題には別の一面があることがわかる。

 つまり、“アメリカ脳”だと、ロシアの軍事侵攻は「武力による一方的な現状変更」や「独立国の主権侵害」であり絶対に許されない、となる。だが、そのアメリカもこれまで同じことを繰り返してきたことを忘れてはならない。

 たとえば、イラク戦争。イラクはれっきとした主権国家である。ところがアメリカは、イラクが大量破壊兵器を開発しているとして開戦し、サダム・フセイン大統領を逮捕した。しかし、その後、イラクは大量破壊兵器を開発していなかったことが明らかになった。

≪≪次の(5)に続きます。≫≫

(5)アフガニスタン戦争も同様だ。アメリカは主権国家のアフガニスタンに軍事侵攻し、20年間・1兆ドル(約115兆円)超を費やしながら、結局は逃げるように撤退し、タリバン政権が復活して元の木阿弥になった。

 その前は中南米諸国の主権を蹂躙し続けた。ドミニカ、ニカラグア、グアテマラ、グレナダを武力で侵攻し、1989年にはパナマに軍事侵攻してノリエガ将軍を拘束した。いずれも主権国家である。それらの時に日本はアメリカを非難するどころか、支持した。そうなったのは大半の日本人が無条件に「アメリカは正しい」と考えているからであり、それはすなわち“アメリカ脳”に侵されているということだ。

 むろん、私は親露でも反米でもない。だが、あえて“ロシア脳”で考えれば、プーチン大統領がウクライナ侵攻に踏み切った理由が見えてくる。歴史的な視点からすると、“アメリカ脳”“ロシア脳”の両方を併せ持っていなければ、国際問題に対して的確は判断はできないと思う。

 <勢力圏を削られる屈辱と危機感>

 19世紀以降のロシア(ソ連)は、侵略するよりは侵略されたことのほうが多い国である。1812年にはナポレオンが攻め込み、1918年~1922年には日本を含む第一次世界大戦の連合国がロシア革命に干渉してシベリアに共同出兵した。第二次世界大戦ではナチス・ドイツが侵攻した。

 今回、フランスのマクロン大統領はプーチン大統領との仲介役を買って出た。ドイツのシュルツ首相もプーチン大統領と電話会談を行った。しかし、“ロシア脳”から見れば「フランスよ、胸に手を当てて考えてみよ。ナポレオンは何をしたか?」「ドイツよ、ナチスの侵攻を忘れたのか?」となる。かつて侵略した国が説得しようとしても、聞く耳を持つはずがないだろう。

 そして1991年12月25日、ロシアはソ連崩壊という市場最大の屈辱を味わった。その後、ソ連を構成していた共和国が次々に独立し、バルト3国や東欧諸国は米欧の軍事同盟NATO(北大西洋条約機構)に飲み込まれた。

 プーチン大統領は、冷戦終結後の1990年代初めに西側は「NATOは1インチたりとも東方に拡大しないと約束した」と主張している。“アメリカ脳”だと「それは正式な外交文書になっていない」と反論するが、“ロシア脳”からすれば約束は約束であり、その後のNATOの東方拡大は「騙された!」となる。

 さらに、友好関係にあるはずの中国もまた、近年はウクライナとの関係を深める一方で、巨大経済圏構想「一帯一路」によってカザフスタンなど中央アジア諸国や黒海沿岸の利権を浸食してきている。ロシアには、周囲の勢力圏をどんどん削り取られているという危機感があるはずだ。

 ただし、プーチン大統領が本心からNATOを恐れているかというと、全く恐れていないと思う。たとえば、今もしNATO軍が動いたら、瞬時にロシア軍が猛反撃して壊滅状態に追い込む自信はあるだろう。

 それよりもプーチン大統領が危惧しているのは、ウクライナ東部ドンバス地域(ドネツク州とルガンスク州)のロシア系住民に対する抑圧だ。同地域は人口の約30%がロシア系で、なかでも親露派分離勢力が実効支配する「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」では70%に及び、ロシアが2014年に併合したクリミア半島と同じような状況にある。プーチン大統領は両「共和国」の希望者にロシア国籍を与え、ロシアのパスポートも発給している。

 そして今回プーチン大統領はそれらを独立国家として承認し、しかも両「共和国」の領土がそれぞれの州全体であると認めるようウクライナに要求している。

 その背景にあるのは、バルト3国におけるロシア系住民への迫害だ。とりわけラトビアは人口の24.4%をロシア系が占めているが、その多くは公務員や正規雇用の仕事に就けず、パスポートも与えられていない。これはロシア国民の多くにとって許せないことであり、ドンバス地域のロシア系住民が同様の境遇になるのを防がねばならないのだ。

 しかし、ゼレンスキー大統領はドンバス地域への“挑発”を続け、この問題を深刻化させていた。どんな理由であれ軍事侵攻は絶対に容認できないが、ロシア側からすれば、ゼレンスキー大統領のやり方が無視できない“暴挙”と映っていたことは想像に難くない。

 今後プーチン大統領はどこへ向かうのか?ゼレンスキー大統領にどんな打ち手があるのか?次号でも“ロシア脳”から考察する。

<おおまえ・けんいち先生・・・1943年生まれ。マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社長、本社ディレクター等を経て、94年退社。現在、ビジネス・ブレークスルー代表取締役会長、ビジネス・ブレークスルー大学学長などを務める。最新刊『日本の論点2022~23』(プレジデント社)など著書多数。HPはhttp://www.kohmae.com>

<<来月に続く>>