2024年4月15日第258回「今月の言葉」≪≪「交流分析」の「人生脚本」と「照見五蘊皆空」とは何か?⑤(大谷翔平選手②-②)≫≫

(1)2024年1月15日の「今月の言葉(第255回)」「大谷翔平選手」のことを書きました。

 あまりにも素晴らしい人間性のために、「深層心理の無意識」の中に、表面の素晴らしさとは「真逆な人間性」があることを、私・藤森の専門である「深層心理」「脚本」に照らして、何年後か、何十年後かに、その「真逆の人間性」が現われてくる「可能性」を書かせていただきました。

 その「可能性」の一部が、わずか2カ月後に「完全」に表面化してきました。

 「大谷は高校時代(岩手の花巻東高)も寮生活だった。つまり10代半ばから23歳で渡米するまで下界とは“遮断”されたような寮で、ひたすら野球に打ち込んできた。そして渡米して以降は身の回りのことも含めて水原一平元通訳にオンブダッコだった。『野球少年』がそのままトシを重ねたわけで・・・・・」(日刊ゲンダイ、3月29日)

 このことは、4月15日の「今月の言葉」で、さらに詳しく書かせていただきます。

 さて、4月15日の「今月の言葉」になりましたので、詳しく書かせていただきます。私がここで言いたいことは、大谷翔平選手が法律に違反しているかどうか、犯罪に関わっているかどうか等を言いたいのでは全くありません。

 私は「深層心理」の専門家です。そして「交流分析」という「心理学」では「深層心理」を「脚本」と言います。

 私たちの人生は、自分の「深層心理」、自分の「脚本」を知ることがどれだけ重要なのか、しかし、私たちのほとんど全ての人は、その「深層心理」の存在をほとんど全く知らないために、「深層心理」に振り回されて、バカバカしい人生を送ってしまう傾向が強く・・・極めて強くあります。

 そのバカバカしい人間性を少しでも理解していただければとの思いで、大谷翔平選手の格別・別格の実例を書かせていただきます。

 また、私たちが色々な「不幸」というか、とても嫌な人生を生きる「理由」は、実はこの「脚本(深層心理)」の内容によるものです。「戦争」とか、「大地震」などの特殊、特別なことを除けば、私たちの人生にそれほど「最悪」というものは「無い!」とは言いませんが、通常、日常生活には「無い」と言っても「過言」ではないと私・藤森は思っています。

聞くままに また心なき身にしあれば 

         おのれなりけり 軒の玉水 <道元禅師>

仏道をならふとは、自己をならふなり <道元禅師>

よもすがら ほとけの道を たづぬれば

         わが心にぞ たづねいりける <一休禅師>

(2)さて、大谷翔平選手は本当に素晴らしい人間性をお持ちの方だと思います。少なくとも「表面的」な部分は、本当に素晴らしい人間性をお持ちの上に、野球選手としても、超一流の活躍をしていらっしゃいます。表面的には、ほとんど全てが「完璧」と言えるほどの素晴らしさです。

 では何故、大谷選手ほど素晴らしい人間性の側に・・・・・そして、ほとんど「夫婦」の関係ほどに身近で、色々、沢山の身の回りのお世話をしている水原一平氏が、これほど酷い犯罪的な事件を起こしてしまったのだろうか。

 そして、つい最近まで、最近どころか、水原通訳の大変な犯罪が発覚して、マスコミに報じられたその日も一緒にいました。

 しかも、約7億円(その後、さらに巨額な問題が発覚しますが)という巨額の大問題や、カリフォルニア州では違法な賭博の犯罪が勃発するまで、まるで理想的な「夫婦」のように二人は過ごしていました。これが人間の摩訶不思議な問題であり、人間、いや「人類全体」の問題の「縮図」なのです。

 それが「深層心理」という「無意識」に存在する厄介極まりない大問題なのです。「無意識」に存在しているので、世の中の超一流のほとんど全ての方々も、そして我々、凡人も放置してしまっています。

(3)「元通訳の違法賭博、不正送金スキャンダル」(日刊ゲンダイ、3月30日)

 「メジャー2球団で通訳を務めた小島克典氏が『大谷騒動』最大の謎に迫る

 ドジャース・大谷翔平(29)の通訳を務めていた水原一平氏(39)による違法賭博の真相は依然として藪の中だ。

 大谷は日本時間26日に自ら声明を発表し、「僕自身は何かに賭けたり(水原氏にブックメーカーへの)送金を依頼したりしたことはない」と違法賭博への関与を真っ向から否定。水原氏が大谷の口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)を不正に送金したと報じられていることに「彼が僕の口座からお金を盗んで、みんなに嘘をついた」と説明していた。

 大谷は「信頼していた方(水原元通訳)の過ちを悲しく、ショックに感じている」と吐露したが、米メディアやSNS上では懐疑的な意見が少なくない。

 大谷が自身の口座から約7億円の大金が消失したことに気付かなかったのは極めて不自然だし、そもそも通訳が選手の口座にアクセスし振り込みを行うのも不可解という声が消えない。<後略>

(4)「やまない米国内の賭博問題追及」(日刊ゲンダイ、4月5日)

 <水原氏を側近に選んだ判断に疑問>

 <略>日本時間3日には、英通信社のロイターを運営するトムソン・ロイター社が税務・会計情報として、IRSが大谷の金銭スキャンダルに関する調査を開始したことに触れ、「このスキャンダルは大谷の評判に影を落とし、水原氏を通訳兼側近として選んだ彼の判断に疑問を投げかけている。大谷は無実を主張しているが、捜査により彼のイメージが傷つき、将来の支持やキャリアの見通しに影響を及ぼす可能性がある」などと報じた。

 米国内では、大谷に対する疑惑の目はいまだ消えていない。記者会見で、元通訳が大谷の口座にどうやってアクセスして違法賭博の胴元にカネを送金したのかというナゾを明らかにせず、質疑応答も受け付けなかったことにも批判的な声がある。捜査の結果が明らかになるのはまだ先といわれるが、世界屈指の金融メディアが、大谷の水原通訳の任命責任を問い、大谷が白か黒かにかかわらず、イメージダウンの可能性を指摘した事実は軽くない。

 そうなると、大谷自身のスポンサー契約にも影響しないとも限らない。大谷は現在、15社前後のスポンサーと個人契約を結んでいる。米ロサンゼルス・タイムズのビル・シャイキン記者は先日、大谷の今年の副収入は6500万ドル(約98億円)になると伝えた。(後略)

 

「ロバート・ホワイティング サクラと星条旗」(夕刊フジ、4月10日)

 <代理人は大谷ストーリーを処理ミス>

 <略>

 より緩く、より自由で、よりオープンになった新しいスポーツ賭博と、それを取り巻く法律に慣れるには、ある程度時間がかかるだろう。多少の混乱は理解できる。

 しかし、大谷の代理人は明らかにこのストーリーの処理を大きく間違った。彼らは今回の窃盗について、それがどのように起こり、誰が誰に報告したのか、率直に語っていない。9回にわたって合計450万ドル(6億8000万円)もの大金がこの2年の間に送金されていたことに、大谷側の人間が誰一人として、代理人も、会計士も、ビジネス・マネジャーも、銀行も、何の疑問も抱かなかったなんて、ありえるだろうか?

 LAタイムズのコラムニスト、ビル・ブラシュケ氏は言う。

 「誰かがどこかで嘘をついている。誰かが何かを隠している。それが誰なのかは私には分からないが、そう感じているのは私だけではないはずだ」

 ファンにとって大谷はミスター・パーフェクトだ。私も、私の知るスポーツ記者も皆、彼を史上最高の選手だと思っている。グランドではの話だ。

 思い出してほしい。皆、タイガー・ウッズは完璧だったと思っていた。実際はそうではないことが発覚するまでは・・・。

 もしかすると私たちは大谷のことを何一つ分かっていないのかもしれない。愛犬の名前を突き止めるだけであんなに時間がかかり、その後、妻がいることが分かった。彼は自分のことに関しては超秘密主義で、それが彼自身の不利益に働くこともある。

 カリフォルニアに住む友人のアスリートは、大谷翔平を伝説のNBA選手マイケル・ジョーダン氏に例えた。彼は100年に一人の偉大なバスケットボール選手であると同時に、根っからのギャンブル好きだった。大谷は熱心なビデオゲーマーだ。そしてゲームというのは、より真剣なギャンブルへと向かう。いわば「ゲートウェイ・ドラッグ」になりうるという研究結果もある。

 もちろん、これは全くの憶測にすぎない。だが、もう少しこの問題については、明確さがほしいところだ。MLBとギャンブルについてまだ私たちが知らないことが、これから出てくるだろうか?

(5)さて、これからが私の本題ですが、私は、大谷翔平選手が悪に染まっているとか、何か「汚いこと」や「ズルイこと」をしている可能性などを論じたいのでは全くありません。

 私は、人間の「深層心理」について論じたいのです。私たちは、どうしても「表面」に現われている「素晴らしい人間性」について、高く評価をする強いクセ、強い人間性があります。

 しかし、表面が素晴らしければ素晴らしいほど、「深層心理」には「ネガティブ」なものが潜んでいると言わざるを得ないのです。

 「野球」だけでなく、「体操」でも、一流であればあるほど、そして「卓球」が一流であればあるほど、そして、「将棋」が一流であればあるほど・・・・・です。

 将棋の世界の会長というのでしょうか、組織の最高責任者と、さらにその方の2~30歳上の、かつての一流だった方と、そして、現在の名人の方たちは、話し方の特徴(クセ)が同じなのです。多分、「脳ミソ」を活用する場所が同じだから、クセというか、「特徴」が同じになるのではないかと、私は推測しています。

 さて、私たち人間は、オールマイティーということはありません。素晴らしければ素晴らしいほど、それとは「真逆の人間性」が潜んでいるもので、オールマイティーということは絶対にありませんし、あり得ません。

 昔のプロ野球界の超一流だった方は、奥様が「還暦」を迎えたときに、子供さんたちがハワイに招待して、祝って差し上げたようですが、その時に、プロ野球界の超一流のお父さんは、子供さんたちに招待されず、日本に置き去りにされました。

 上の(4)でも、タイガー・ウッズは完璧だったと思われていたようですし、伝説のNBA選手マイケル・ジョーダン氏は、100年に一人の偉大なバスケットボール選手であると同時に、根っからのギャンブル好きだったようです。

≪≪≪≪もしかすると私たちは大谷選手のことを何一つ分かっていないのかもしれない。愛犬の名前を突き止めるだけであんなに時間がかかり、その後、妻がいることが分かった。彼は自分のことに関しては超秘密主義で、それが彼自身の不利益に働くこともある≫≫≫≫と、ロバート・ホワイティング氏は、上記の(4)で書いています。

 大谷翔平選手のように表面があまりに素晴らしい、いや、私・藤森のように未熟な人間にとっては、あり得ないほど「素晴らし過ぎる方」は、必ず、それとは裏腹のというか、真逆の人間性が必ず、「深層心理」に潜んでいるものです。

 上の(4)にあるように≪≪≪≪大谷の代理人は明らかにこのストーリーの処理を大きく間違った。彼らは今回の窃盗について、それがどのように起こり、誰が誰に報告したのか、率直に語っていない。9回にわたって合計450万ドル(6億8000万円)もの大金がこの2年の間に送金されていたことに、大谷側の人間が誰一人として、代理人も、会計士も、ビジネス・マネジャーも、銀行も、何の疑問も抱かなかったなんて、ありえるだろうか?≫≫≫≫

 大谷翔平選手も、野球界だけでなく、日本やアメリカでこれだけ大騒ぎをされている大問題であり、そして犯罪でありながら、何故、インタビューを直ぐに受けなかったり、インタビューで発言しながら、何故、質問を一切、受け付けなかったのだろうか。

 大谷翔平選手ほど、超一流の活躍をしていて、そして誠実で、誰からも好かれる・・・少なくとも、表面的には、何もかも素晴らしくて、誠実な人間性を持っている大谷選手が、この事件に関しての、少なくとも私・藤森からみれば「不誠実」な対応をしているのだろうか。

≪≪≪≪大谷は日本時間26日に自ら声明を発表し、「僕自身は何かに賭けたり(水原氏にブックメーカーへの)送金を依頼したりしたことはない」と違法賭博への関与を真っ向から否定。水原氏が大谷の口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)を不正に送金したと報じられていることに「彼が僕の口座からお金を盗んで、みんなに嘘をついた」と説明していた。

 大谷は「信頼していた方(水原元通訳)の過ちを悲しく、ショックに感じている」と吐露したが、米メディアやSNS上では懐疑的な意見が少なくない。

 大谷が自身の口座から約7億円の大金が消失したことに気付かなかったのは極めて不自然だし、そもそも通訳が選手の口座にアクセスし振り込みを行うのも不可解という声が消えない。≫≫≫≫

 このようなことが真実であるならば、インタビューで率直に「受け答え」すれば良いのに、大谷選手は、何故、これほどの不誠実な対応をするのだろうか?不自然極まりない上に、「深層心理」を推測するというか、読み解くことを専門にしている私・藤森にとっては、ほぼ簡単に読み取れ、推測できます。

 これが「交流分析」の「人生脚本」の問題であり、「深層心理」という摩訶不思議なものの存在です。大谷翔平選手ほどの「超一流」の選手であり、「大評判」の人間であっても、こういう摩訶不思議な「人間性」が存在するってことが、人間、いや「人類全体」の大問題なのであります。

 世の中の超一流の方々、特に一国の最高責任者である「大統領」「首相」、そして、前述した「タイガー・ウッズ」「マイケル・ジョーダン氏」「自民党の二世、三世、四世の国会議員」等々。

 私は、大谷翔平選手のこの大問題が発生する2カ月も前に書いていて本当に良かったと思っています。こういう問題が発生してから書いたのでは、「分かったようなフリをして偉そうに書くな!!」と苦情を受けかねないところでした。

 また、何年後か、何十年後であれば、解説のしようがありませんでした。変な話ですが、世の中の多くの方々になかなか理解されない「大問題」を、適切に説明できたことは、私にとってはとてもラッキーな事件(?!)でした。

 大谷翔平選手は野球一筋だったはずです。ということは、他の分野のこと、何かの分野が置き去りになっていることは、「深層心理」の問題を考えることができれば「簡単」なことです。

 つまり、右に行けば、左には行けません。前に行けば、後ろには行けません。上に行けば、下には行けません。男性であれば、女性ではありませんが、女性を求めれば、男性を捨てなければなりません。

 物理的、表面的なものは、こんなことは誰でも簡単に理解できることですが、「深層心理」は、全く見えず、聞いたことも無い、訳の分からないことなので、特別に訓練した人間で無い限り、世の中の誰にも「理解できない事」なのです。

 それを適切に「証明」できたことが、私の人生、最大級にラッキーなことだと思っています。

本日(4月15日)のニュースで、水原通訳が大谷翔平選手に、「借金の肩代わりの『口裏合わせ』をするように依頼」があったそうです。これは何を意味するでしょうか。

 これだけの大事件を起こした犯罪者が、その被害を受けた大谷翔平選手に、「口裏を合わせ」を依頼するということは、いかにアホ扱いしていたかを意味しませんか!!!!

(追伸)(1)「駒大苫小牧キャプテン」(日刊ゲンダイ、4月5日)

 <15歳の少女を沼にハメた イケメン元高校球児の「甘言」>

 <略>新宿・歌舞伎のホストクラブ「WORST OVER」の従業員で駒沢大4年の稲葉勇哉容疑者(22)を風営法違反の疑いで逮捕した。

 <略>翌月、稲葉は「久しぶりに会いたい」というLINEを少女に送り店に誘い出した。少女は7月2日まで計10回店に通い、1本300万円のオリジナルシャンパンや1回107万円のシャンパンタワーなど計600万円を店で使い、100万円の売掛金を背負わされた。

 <略>

 <エリート野球一家>

 <略>稲葉は2022年、ホストとして歌舞伎町デビューし、1年5ヶ月の間に店のナンバー2まで上り詰めた。

 調べに対し、稲葉は「18歳未満であることは知らなかった」と容疑を否認している。

 稲葉は高校野球の名門校「駒大苫小牧高」(北海道)出身。2年秋から主将を務めた。

 「稲葉は全国から実力者が集まる強豪チームをまとめ、3年春の19年にはチームを春季北海道大会優勝に導いた。お父さんも社会人野球チームで長年、監督を務め、プロ野球選手を育てるなど、エリート野球一家です」(地元関係者)<後略>

 

「O・J・シンプソン氏死去」(夕刊フジ、4月13日)

 元米フットボールの黒人スターで俳優のO・J・シンプソン氏が10日、がんのため死去した。76歳。家族が11日、X(旧ツイッター)で明らかにした。大学、米プロフットボール(NFL)で活躍し、79年に引退。俳優としても活動し「タワーリング・インフェルノ」(74年)の警備員役などで知られる。

 94年、白人の元妻ら2人の殺害事件で起訴されると、公判は人種問題も絡み「世紀の裁判」として注目された。翌年、無罪評決を受けたが、遺族が起こした民事裁判では殺害の責任が認定された。

 2007年9月、ラスベガスで仲閒と起こした強盗の罪などで有罪判決を受け、17年10月に仮釈放されていた。