2023年1月15日第243回「今月の言葉」「イーロン・マスク氏とは!?!?」

(1)イーロン・マスク氏(50)は、世界最大級に有名な方、世界最大級に活躍されている、世界最大級の財産家ですね。しかし、どうもおっしゃることや、なさっていることが摩訶不思議な方だと私・藤森は、日頃から思っていました。

 そんな摩訶不思議な人物像、マスク氏の本質的な人間性の「深層心理」が理解できる記事を発見しました。

 次の(2)で紹介する「週刊ポスト」に、その驚くべきことが書かれてありました。それ以来、マスク氏の「深層心理」を裏付ける面白い記事を沢山集めましたので、お楽しみください。

 

 さてその前に、最新の記事で、イーロン・マスク氏の特徴が現われた記事がありましたので、短いので、まず最初に紹介したいと思います。

≪≪「史上最大の個人資産の消失」マスク氏「24兆円」ギネス認定(夕刊フジ、2023年1月13日)・・・ギネス世界記録で知られるギネスワールドレコーズ社は「史上最大の個人資産の喪失」の記録として、米電気自動車大手、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)を6日付で認定した。テスラ株の不振などに伴い2021年11月以降の「損失」が約1820億ドル(約24兆円)となった。

 従来の記録保持者だったソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が2000年に記録した586億ドルを上回ったという。ギネスによると、マスク氏は21年に3200億ドルの資産があったが、23年1月時点で1380億ドルに激減した。マスク氏の資産の大半を占めるテスラ株は22年の1年間で65%急落。テスラ株の下落は、マスク氏が22年10月に、米ツイッターを440億ドルで買収した後に加速したと説明している。(共同)≫≫

(2)「テスラCEO イーロン・マスク『日本消滅』の“衝撃予言”に込められた真意」(週刊ポスト、2022年5月27日)

 米電気自動車大手テスラのCEOを務めるイーロン・マスク氏が5月7日にツイッターで「当たり前のことを言うようだけど、出生率が死亡率を上回るような変化がない限り、日本はいずれ存在しなくなるだろう」と投稿。突然、「日本」が名指しされたことが波紋を広げ、「日本消滅」がトレンド入り。ニュースやワイドショーでも取り上げられた。

 テスラ社がヒト型ロボット「オプティマス」の開発を進めていることから、「(人手不足を補うための)自社のロボットビジネスを拡大するための発言なのでは」とする声や「マスク氏は火星移住が最終目標だから、早く地球に人を溢れさせたいのでは」といった憶測が飛び交った。 

 マスク氏の「日本消滅発言」の真意は一体どこにあるのか。本人への取材経験もあるジャーナリスト・大西康之氏は「極めてマスク氏らしい発言」と冷静に読み解く。

 「マスク氏は≪≪(ここでは<深層心理のところの22文字をカット>して、その内容は、最後の(5)で紹介します)≫≫、とにかく思いついたことをそのまま言うところがあるようです。現実的に考えたらいろんな要素があってその通りにはいかないよ、ということでも理論上成立すれば真面目に語る。

 これまでにも、環境破壊が進めば人類は地球に住めなくなるからと、ガソリン車をやめてEV車を開発したり、さらにその先も見据えて、火星移住計画に取り組んだりしてきた。今回の発言も、出生率が死亡率を上回らない限り日本が消滅するというロジックは間違っていないよね、というだけのことでしょう」

 とはいえ、人口減少の問題に直面している国は日本だけではない。「名指し」されたことをポジティブに捉え、「マスク氏は日本に期待して鼓舞しているんだ」といった声もネットにはみられたが、大西氏はもっとシンプルな読み方をする。

 「日本に対して特別な思いがあるからというよりは、日本が先進国の中でも特に少子高齢化が進み、人口減少社会の先頭を行っているからでしょう。このままいくと最初に日本が滅び、それはいずれ地球レベルで起きることなのだという、全人類の未来への警鐘であり、彼なりの大真面目なメッセージだと考えられます」

 ビジネスの世界でマスク氏は、実現不可能と思われる未来を“予言”し、次々と現実のものにしてきた。今回については、現実とならないことを願いたいが・・・・。

≪≪私・藤森は職業柄、カットした22文字に大変興味を持ち、その後のメディアの記事を丹念に読んでいくと、カットした22文字を証明する記事が続々と出てきました。ご覧ください。≫≫

(3)<「世界一の経営者」の素顔に迫る>起業と成功、事業売却を繰り返し、巨万の富を手にした人物が「人の目をまっすぐ見られない」!?

「総資産27兆円の男 テスラCEO イーロン・マスク 野望の正体」(週刊ポスト、5月6~13日号)

 世界一金持ちで、世界一無謀な男と称されるイーロン・マスク氏(50)。実現できるわけがないという周囲の見方を尻目に数々の革新的な事業を成功に導いてきた経営者だ。今もまた巨額買収劇で世界中の注目を浴びている。一体、どんな人物なのか。

 <プーチンに宣戦布告>

 米経済誌『フォーブス』が4月5日に発表した22年版の世界長者番付で初の1位に輝いた米電気自動車テスラCEOのイーロン・マスク氏。アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏の総資産額1710億ドル(約21兆2040億円)を上回る2190億ドル(約26兆9100億円)という巨額資産が明らかになり、話題を集めている。

 さらにマスク氏は4月14日、自身のSNSに「オファーした」という言葉とともに「ツイッター社の全株買収を目指す」と記載のある資料を掲載し、全世界を驚かせた。

 <略>

 マスク氏はこれまでも数々の“夢物語”を現実のものとしてきた。

 71年、マスク氏は南アフリカでエンジニアの父とファッションモデルの母の間に生まれた。 

 9歳で両親が離婚。父親とともに南アフリカで暮らし、10歳で家庭用パソコンの草分けとして知られる「コモドールVICー20」を買い与えられ、ビデオゲームのプログラムを作成することに夢中になる。12歳で開発したゲームでは、コンピューター雑誌から500ドルの報奨金を獲得。まだパソコンが一般家庭に普及していない80年代の話である。

 88年に高校卒業後、南アフリカの大学に入学するもすぐに退学。カナダの大学を経て米国に渡り、スタンフォード大学で博士課程に入るが2日で中退。ここから、ベンチャー起業に挑み、成功して巨額の富を手に入れる。

 95年、弟とともに立ち上げたソフトウェア会社は、4年後に高値で売却され、マスク氏は約2200万ドル(約22億円)を手にする。それを元手に、次はオンライン銀行「X. com」を設立。他社との合併を経てペイパル社が誕生し、02年にはネットオークション大手のイーベイがこれを15億ドル(1500億円)で買収した。

 会社の設立と合併、売却を繰り返して億万長者となると、もっと大きな夢を描くようになる。

 02年には宇宙ロケット開発会社・スペースXを起業し、「あまりに無謀」という世間の声をものともせず、創業からわずか6年で宇宙ロケット「ファルコン1」の打ち上げに成功した。現在は「火星への有人飛行、および着陸」を目標に掲げており、その実現の途上にある。

 宇宙開発以外の分野では、04年に電気自動車ベンチャーだったテスラ・モーターズに出資して会長に就任している。

 プライベートでは3度の結婚・離婚を経験し、離婚後ミュージシャンや女優との交際報道で世間を騒がせた。

 ロシアによるウクライナ侵攻後では、ウクライナ首脳からのSNS上での支援を求める呼びかけに応え、人工衛星システムによる高速インターネットサービス「スターリンク」を無償提供。民間人からプーチン氏への宣戦布告として話題になった。

 <オタク気質で哲学家>

 <略>

 14年に取材したジャーナリストの大西康之氏はこう話す。

 「人と話すのはあまり得意ではなく、取材中もこちらの目をまっすぐ見て話すことはありませんでした。プレゼン上手というよりは、エンジニアらしく自分の信じたことに猪突猛進するタイプなのでしょう」

 マスク氏は数々の事業の成功が評価されている一方で、しばしばSNSでの発言や仕事への度を越した取り組みに批判の声が上がる。

 18年7月、浸水した洞窟にタイの少年たちが閉じ込められた際、マスク氏は彼らを助けるべく小型潜水艦を数時間で開発し、テスト動画をツイッターに公開。これに対し、救助を行ったダイバーが「単なる売名行為で、成功する可能性は皆無」と批判すると、マスク氏はダイバーを「小児性愛者」と根拠もなく罵倒した。

 また20年5月には、コロナ禍により起業を一時的に閉鎖するよう政府から要請があったにもかかわらず工場を再開し。出社しなかった従業員を解雇したことも非難を浴びた。

 「周囲とバランスを取ったり、他人からの評価を気にしたりしないのでしょう。人格的にはバランスが悪く、決して常識人であるとは言えない。半径2メートルにいたら嬉しい人ではないですよね(苦笑)。でもだからこそ、歴史をかえるような経営者になれるのだと言える」(大西康之氏)

 <略>

 ・・・もしマスク氏のような人が日本に生まれていたら、おそらく幼少期とか学生のころに干されて、100%潰されていたでしょう。≪≪藤森注・これが「日本的朱子学」だと私は強調したいです。拙著のp247<『朱子学』『過干渉日本』と『五蘊皆空』>&このホームページの「今月の言葉」第235回、237回、240回、241回をご参照≫≫。・・・アメリカは『失敗してもしょうがないよね』と許容する社会なのです。マスク氏のようなリスクテイカーを受け入れて、突き抜けさせるシステムがある」(大西康之氏)

 <略>

 

(4「マスク氏批判の従業員5人解雇」夕刊フジ、6月19日)

 米著名起業家のイーロン・マスク氏が最高経営責任者(CEO)を務める米宇宙開発企業スペースXが、マスク氏の言動を批判した複数の従業員を16日に解雇したことが分かった。米メディアが17日に報じた。CNBCテレビは少なくとも5人が解雇されたと伝えた。

 ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、解雇された従業員は書簡を社内に公開。マスク氏の公的な場での振る舞いや短文投稿サイトのツイッターへの投稿が「しばしば社内に動揺や困惑をもたらしている」と訴え、会社側にマスク氏を抑えるよう求めた。 

 マスク氏は、奔放な発言や投稿内容が議論を呼んできた。また、「言論の自由」を重視していると主張し、米メディアによると16日のツイッターの従業員集会でも「人々が言いたいことを言うことが許されるべきだ」と訴えていた。

 

「海外こぼれ話」(夕刊フジ、6月26日)

 ▷いったい何が・・・世界有数の富豪で米電気自動車(EV)大手テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏の子(18)が、父との関係を断ち、氏名を変更する手続きを開始した。米メディアが伝えた。母方の姓にして性別も男性から女性に。詳しい背景は不明だが、マスク氏はトランスジェンダーへの批判的な発言で物議を醸したことがある。(共同)

 

「ツイッター買収撤回を通知・マスク氏『重大な契約違反』」(東京新聞、7月9日)

 【ニューヨーク=共同】米電気自動車(EV)大手テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は8日、米短文投稿サイト、ツイッターの買収撤回を同社に通知したと表明した。疑問視していたツイッターのスパム(迷惑)アカウントの割合を確認できなかったことを理由に挙げ、重大な契約違反に当たると主張している。

 米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で明らかにした。ツイッターのブレット・テイラー会長は「取締役会はマスク氏と合意した価格と条件での取引完了を約束している」として、買収契約の履行を求め法的措置に出る方針を示した。

 マスク氏は総額440億ドル(約6兆円)でツイッターを買収することで4月に合意。ツイッター上の「言論の自由」を確保するとし、不適切な投稿の削除やアカウント停止といった規則の緩和を目指す考えを示した。年内に買収手続きを完了し、株式を非公開することを見込んでいた。その後、利用者に占める迷惑アカウントの割合が、ツイッター側が推計する5%未満より実際は多く、企業価値が過大に評価されていると問題視。この割合が確認できるまで買収手続きを停止すると表明していた。破談した場合の違約金は10億ドルと設定されている。

 

「ツイッター買収」(東京新聞、11月9日)

 <公共性を保てるのか>

 米企業家のイーロン・マスク氏が総額440億ドル(約6兆5千億円)に上る米ツイッターの買収取引を完了させ、最高経営責任者(CEO)に就任した。

 その途端、収益改善を理由に人権担当を含む職員の半数解雇に踏み切り、米中間選挙では共和党候補へ投票するよう投稿で呼びかけた。1日2億人超が利用する巨大交流サイト(SNS)の公共性や中立性を損なう行為だ。マスク氏は社会的責任の重さを自覚して経営に当たるべきである。

 マスク氏は買収前、ツイッターが連邦議会襲撃事件を受けてトランプ前大統領のアカウントを永久凍結したことを批判。ツイッターの投稿規制を言論の自由の観点から「検閲」と批判していた。

 マスク氏のツイッター買収後、差別や暴力、誹謗中傷を助長する投稿や偽情報が野放しになるのでは、との懸念は現実を帯びている。米大学などの調査では買収直後、差別用語を使った不適切投稿が急増している。

 SNSは事故や災害時の重要な連絡手段であり、人々の生活に欠かせない公共性の高い存在だ。

 国連の人権高等弁務官が公開書簡で、マスク氏が「広く多様な視点を持つ投稿監視の評議会」を設けると表明した後に懸念を表明したのも、投稿管理が国際社会に与える影響が大きいためだ。 

 買収後、投稿管理を巡る姿勢に不信を抱く大手企業が広告出稿を相次いで見合わせた。マスク氏は収益増を図るため、著名人らに付与するアカウントの認証マークを一般利用者にも有料で拡大する方針を表明。他人になりすましたアカウントを警告なしに永久に凍結することも明らかにした。

 買収を一時撤回したようにマスク氏の唐突な方針転換や説明不足は利用者の不信を募らせている。重要決定を短い投稿で散発的に知らせるやり方で利用者の理解を得られるのは難しい。上場を廃止し、非公開企業となればなおさらだ。

 ツイッターが有する公共性の維持と投稿管理をどう両立し、経営を立て直すのか。マスク氏は利用者に説明を尽くさねばならない。

(5)マスク氏の異常性は、端から見ていれば面白いですが、側にいたらたまったものではないでしょう。

 次から次と、切りが無く、面白い記事が溢れていますが、次の記事を最後にして、(2)の答えを紹介します。

「大前研一のニュース時評(ビジネス・ブレークスルー(BBTch)の番組「大前研一ライブ」から抜粋)(夕刊フジ、11月19日

 <略>

 クビににした社員の中には、セキュリティーやコンプライアンス、ヘイトスピーチ対応の中心人物もいて、どれが正しい発言で、どれがデタラメな発言なのかを調査することもできなくなってしまった。で、今度は解雇した人に「戻ってきてほしい」と懇願するなど、マスク氏も1日ごとに意見を変えている。

 これ、柔軟性があるという説もあるが、現在のマスク氏のやり方は、人間に対するシンパシーがまったくないので、うまくいかないのではないか。

 <略>

 

切りが無いので、ここら辺で(2)の答えをご紹介します。

≪≪マスク氏の「日本消滅発言」の真意は一体どこにあるのか。本人への取材経験もあるジャーナリスト・大西康之氏は「極めてマスク氏らしい発言」と冷静に読み解く。

 「マスク氏は≪≪(ここでは<深層心理のところの22文字をカット>して、その内容は、最後の(5)で紹介します)≫≫、とにかく思いついたことをそのまま言うところがあるようです。現実的に考えたらいろんな要素があってその通りにはいかないよ、ということでも理論上成立すれば真面目に語る。≫≫

 ここの22文字は次の通りです。

≪≪(マスク氏は)自身がアスペルガー症候群だと明かしていますが、(とにかく思いついたことをそのまま言うところがあるようです。現実的に考えたらいろんな要素があってその通りにはいかないよ、ということでも理論上成立すれば真面目に語る。≫≫

 この「アスペルガー症候群」とは「発達障害」の一種ですから、いろいろなことがあるのは当然のことですし、次のことも理解できます。

 

≪≪「海外こぼれ話」(夕刊フジ、6月26日)

 ▷いったい何が・・・世界有数の富豪で米電気自動車(EV)大手テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏の子(18)が、父との関係を断ち、氏名を変更する手続きを開始した。米メディアが伝えた。母方の姓にして性別も男性から女性に。詳しい背景は不明だが、マスク氏はトランスジェンダーへの批判的な発言で物議を醸したことがある。(共同)≫≫