2017年11月15日 第135回「トピックス」
●(1)平成29年11月10日、東京新聞「筆洗」
<略> ナイジェリア北東部に住むハディザさん(16)は、かの地でテロを繰り返すイスラム過激派組織ボコ・ハラムに誘拐された。幹部に「最も幸福な所に行かせてやる」と言われて、彼女は帰宅できるのかと喜んだが、違った。 爆弾が付いたベルトを腰にきつく巻かれ、人混みの中で自爆するように命じられた。そうすれば、多くの人の命を奪うことになる。一緒に自爆を命じられた12歳の少女に「どうするの?」と聞いたら、こう答えたそうだ。「どこかでひとりきりになって、自分を吹き飛ばす」 国連などによると、ボコ・ハラムによる子どもを使った自爆テロは今年になって急増し、既に百人以上の子が「自殺」させられ、数百人もの犠牲者を出しているという。 自爆テロで何十人もが犠牲になれば、ニュースになって、世界中で報じられる。しかし、他人を巻き込まぬため、たったひとりでの死を選んだ少女たちのことは、まず報じられぬ。 |
<文責:藤森弘司>
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