2012年9月30日 第79回「トピックス」
●(1)米大統領選が大変なことになってきました。
オバマ大統領はミシェル夫人と共に人気はある・・・・・演壇に登場する時に、颯爽と駆け足でマイクの前に現れます。そういう恰好の良さ、演説の巧みさが人気の秘密のようですが、政策はムチャクチャになっているようです。私(藤森)がメディアを通して知る範囲ではほとんど、日本の民主党政権にそっくりの感じがしています。 オバマ政権は、黒人やヒスパニック系などのマイノリティー・・・・・弱者に手厚い政策を実施しています。その典型例が「健康保険制度」ですが、国家が運営するのではなく、民間の保険会社に加入させるのです。経済的な弱者は、政府から支援を受けられるので、経済的な困窮者には大好評であり、また、こういうことこそ政治だと言えるでしょう。 しかし、しかしです。 そういう内部事情に詳しい日高義樹氏は、ロムニー勝利を確信しているようです。 ●(2)しかし、アメリカの大統領選挙は、日本的に考えると何でもありの国のように見えます。想像を絶する大金を使い、人格破壊的なネガティブキャンペーンをやり、謀略もあり、盗聴もありの恐ろしい選挙戦です。そのために、チョットしたことから流れが急激に変わることがあります。 日高氏は「天変地異」でもないかぎり、ロムニーが勝つと予測していましたが、とんでもないことが起こりつつあります。 そういういろいろなことが発生しつつありますが、そういういろいろなことが発生する前までの段階・・・・・つまり、ロムニーが勝つであろうと言われていた段階までの情報をまずご覧ください。 |
●(3)夕刊フジ平成24年8月31日「日高義樹氏インタビュー」(インタビュー特集)
<I’m that I am 私の流儀> <ロムニー政権になると、日本は米国におんぶにだっこではすまなくなる> 「よほどの天変地異でもないかぎり、オバマ大統領の再選はない」と、ジャーナリストの日高義樹氏は言い切る。12月のアメリカ大統領選挙では、ロムニー新大統領の誕生だ。日本ではその前に総選挙が行われそうな雲行きだが、「日本国民もよほど腹を据えて、次期政権を選ばないと大変なことになる」と、日高氏は警告する。「ロムニー政権は親日だが、日本は今までのようにアメリカの軍事力に頼りきりではいられないからです。もう一度日本の将来を考え直さなければいけません」と、新著「ロムニー大統領で日米新時代へ」(徳間書店刊)で訴えている。 <尖閣問題も竹島も米中関係の現状も根っこはアメリカの力の衰退> 揺れ動く尖閣諸島、竹島問題、国論を二分する原発問題…まさに内憂外患の日本だが、12月に行われるアメリカ大統領選挙の行方も日本に大きな影響を及ぼすことは、誰もが認めるところだ。米国情勢に詳しい日高氏は、早くもロムニー大統領誕生を明言した。 「尖閣問題も竹島も米中関係の現状も根っこはアメリカの力が衰退したことから起きています。オバマ大統領の借金財政、軍事力縮小、社会福祉増強などによってアメリカが力を失った結果、日本がつらい立場に立たされているわけです」 オバマ大統領の4年間は失敗だったと日高氏は見る。アフガン戦争は泥沼化し、世界中に紛争が拡大している。ヨーロッパは破綻に瀕し、頼みの綱の中国経済も減速している。米国内も、健康保険制度はできたが、弱者救済の福祉重視で財政赤字は膨れ上がった。そして、金持ちにはさらなる増税をもくろむ。オバマ大統領は「チェンジ」に失敗したのだと、アメリカの有権者は気づき始めたという。 「最新の世論調査ではすべてロムニー氏が勝ってますよ。最近4週間のギャロップ調査ではロムニー47%、オバマ45%。もっと保守的なラスムーシン調査ではロムニー46%、オバマ42%、決めてないという人が10%ぐらいいますが、8月に入ってオバマ大統領の劣勢は明確ですね。アメリカ人の60%が今アメリカは間違った方向に向かっていると考えているという世論調査もあります。そういう時は現職が必ず落選してきました」 「オバマ大統領の必死さを象徴しているのは、9月上旬の民主党大会のキーノートスピーカーにクリントン元大統領を頼んだことです。宿敵の夫にお願いせざるを得なかった」 5月にウィスコンシン州で知事のリコール選挙があり、ウォーカー知事が労働組合に勝つという画期的なことがあった。労働組合の牙城を崩したのだが、労組はオバマ大統領の資金源でもある。風向きが変わった。そして、ここに来てヨーロッパ経済の破綻、そして世界経済を牽引してきた中国経済の減速がアメリカ経済の足を引っ張っている。 <本格的に日本の政治を変えないと絶対にやっていけない> こうしたことからオバマ大統領は「失格」の烙印を押されたというのだ。となると、替わって登場するロムニー大統領でこれからどうなるのか。 日高氏は「原爆はともかく、長距離ミサイルや長距離爆撃機ぐらいは持てと要求されることも考えられるから、今の野田政権のようなことを言っていたら通りません。日本も選挙が近いようだが、よほど性根をすえて新しい体制を考えないと頓挫しますよ」とも付け加えた。 「ロムニー大統領になると日本はアメリカにおんぶにだっこではすまなくなる。これは大問題ですよ。オスプレイの沖縄配備を受け入れる受け入れないなどということは言っておれないでしょう。日本もアメリカと五分五分で乗り出さなければいけない。集団的自衛権などなくなると思いますよ。中国の核の脅威にはアメリカが対抗するけど、尖閣諸島は自分達で守れということですよ。本格的に日本の政治を変えないと、絶対にやっていけませんよ」 <ひだか・よしき・・・・・1935年生まれ。東京大学英文学科卒業後、59年にNHK入局。ニューヨーク、ワシントン支局長、米国総局長を歴任後、ハーバード大学客員教授。現在はハドソン研究所主席研究員のかたわら、テレビ番組「ワシントンの日高義樹です」でおなじみ。国際関係の著書多数> |
●(4)春名幹男氏は早大客員教授で、外国の情報の深層に通じた著名な方です。その春名氏が、ロムニー氏の経営した「ベインキャピタル」を一種のハゲタカファンドだと批判しています。
しかし、これは事実とは大違いで、重大な問題を孕んでいます。 日高氏がこの真相を著書で書いていますので、両者の解説(5)(6)を続けてご覧ください。 |
●(5)2012年9月14日、日刊ゲンダイ「国際情報を読む」(春名幹男)
<ロムニー候補が納税申告所を盗まれた?> 各種ファンドの取引で工場や事業所を閉鎖に追い込んだこともあり、失業者がロムニー氏らを「吸血鬼」と糾弾する騒ぎもあった。推定200億円に上る個人資産を築き上げた大富豪だが、その過程と過去が注目されているのである。 そんな中、奇妙な事件が発覚した。 PwC側が9月28日までに100万ドル(約7800万円)を支払わなければ、「納税申告書を解読するパスワードを公開して、多くの報道機関に郵送する」という新手の脅しだ。 米大統領選は数々の陰謀工作で彩られている。1980年大統領選では、カーター大統領陣営のTV討論用作戦文書が盗まれ、挑戦者レーガン陣営に渡った。事前にカーター氏の発言内容を知ったレーガン氏は討論で現職を圧倒し、勝利。その事実は選挙後判明した。 今回、現職バラク・オバマ大統領(51)の陣営は事態を静観する構え。脅迫事件の犯人側とのかかわりを指摘されたくないのは明らか。脅迫者が期限と定めた28日に何かが起きるだろうか。 <春名幹男・・・・・早稲田客員教授。1946年、京都市生まれ。大阪外大卒。共同通信ワシントン支局長、特別編集委員を経て現職。95年ボーン・上田記念国際記者賞受賞。「秘密のファイル―CIAの対日工作」など著書多数。> |
●(6)「ロムニー大統領で日米新時代へ」(日高義樹著、徳間書店)
<第六章 アメリカ人はオバマのパフォーマンスに飽きてしまった> <第三部 オバマの資本主義否定は国民を怒らせた> 共和党のロムニー候補は6月1日、今度の選挙で激しい争奪戦になると言われているコロラド州で演説し、オバマ大統領の経済政策を厳しく批判した。この日アメリカ労働者は、五月に新しくできた仕事が九万六千に過ぎなかったと発表し、オバマ大統領の経済政策の失敗が焦点になっていた。ロムニー候補はこう述べた。 6月現在の世論調査でも、「好感をもっているか」という質問に対する回答では、オバマとロムニーには大きな差がある。ロムニーを好きだという人は30パーセントをわずかに上回るに過ぎない。したがってロムニーはオバマを好きだという人々の反感をかうことを恐れていると受け取られている。 「大統領を良い人間だなどと言っていては選挙に勝つことはできない。政策を批判する時に、相手を良い人間だなどと言う必要はない」 全米商工会議所のスタッフはこう言ったが、彼の言う「普通のアメリカ人」がオバマに対して厳しい姿勢を取り始めたのは、アメリカの基本になっている資本主義とその仕組みをオバマ大統領が攻撃しているからだ。すでに述べたように、オバマは、ロムニーが創設したベインキャピタルのビジネス活動を「まるで吸血鬼である」とテレビの選挙広告で激しく非難したのである。 このテレビ広告は、オハイオ州とペンシルベニア州の一部で放送されただけなので、私や友人達も実物を見ていない。コマーシャルでは、ロムニーのベインキャピタルが1993年、倒産しかかっていた鉄鋼会社GSTを買収し、立て直して儲けたあと売り払ったことを、「人々から仕事を取り上げて放り出した。まるで吸血鬼である」と罵っている。 オバマ大統領はその後、記者会見の度にベインキャピタルを槍玉にあげた。オバマ大統領自身は、「政治的な効果があった」と、しごく満足したようだが、キャピタルゲインだけでなく、資本主義体制の批判も始めてしまった。 オバマ大統領は、オハイオ州の演説会講演でこう述べたが、オハイオ州ではバブルの崩壊以前から鉄工所などが倒産し、労働者が職を失っている。こうした人々におもねって、オバマ大統領が資本主義批判を始めたと思われるが、口先だけで、基本問題について考えていないことがよく現れている。 アメリカでは景気が悪くなって以来、企業が資金を貯め込み、新しく投資を行わなくなった結果、労働者をあまり雇わなくなってしまった。企業の経営者は競争力を高め、緊急事態に備えるためには、時には労働者のクビを切ることも必要だと考えている。だが長い目で見ると、アメリカの企業と労働者の関係は安定しており、一方的に企業が労働者を収奪しているとは思われない。 ムーディーズ社の経済分析局のデータによると、1950年アメリカにおける労働者の所得分は、企業活動による利益の58・9パーセントで、企業側は32・4パーセントであった。1980年にレーガン革命が始まる前のカーター不況の時代には労働者の取り分は67・7パーセント、企業側の利益は24・1パーセントだった。 2000年は20年前とほぼ変わらず労働者が64・8パーセント、企業側が26・8パーセントだった。そして2011年、経済的な大変動の中でも労働者の取り分が61・7パーセント、企業側が29・7パーセントとなっている。確かに2011年には企業の取り分が増えているが、朝鮮戦争が始まった当時の1950年代から見れば、企業側の取り分は減っている。こうした状況を見てみると、労働者とアメリカ企業の取り分はほぼ一定している。両者の間では安定した関係が続いているのである。 オバマ大統領がアメリカの労働者と企業の関係に異論を挟んだのは、ただ単にベインキャピタルのビジネス活動を知って、選挙戦に使えると衝動的に考えたのではないか。つまり資本主義全体を批判するつもりはなく、ロムニーのやり方だけを攻撃しようとしたが、事態は思わぬ方向に発展してしまった。 『ウォール・ストリート・ジャーナル』は大きく紙面を割いて「ベインキャピタルは吸血鬼ではない。正常な企業活動を行っただけだ」と伝えた。『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、1993年、ロムニーのベインキャピタルは、倒産しそうになっていたカンザス州の鉄鋼会社GSTを6億4100万ドルでアムコ社から買い入れた。カンザスシティーにあったGSTは1980年代には倒産寸前で、ベインキャピタルに売るほか道はなかった。 GSTを買い入れたベインキャピタルは、その後1億ドルの技術投資を行い、新製品を作って1996年と97年には、10億ドルの収入をあげるようになった。だがその直後、アジア諸国が安い鉄鋼製品を津波のようにアメリカに輸出するようになり、アメリカの鉄鋼業全体が不況になった。経営は悪化したが、労働組合がまったく協力せず、1997年4月にはストライキを行った。労賃が高くなり、1999年GSTは、5300万ドルの赤字を出してしまった。2001年、GSTはアメリカで倒産した31の鉄鋼企業の一つとして、経営を閉じた。これに対して労働組合側が経営者を非難したが、それがそのままオバマの選挙コマーシャルになったのである。 『ウォール・ストリート・ジャーナル』の記事を見ると、ロムニーは、潰れそうになった鉄鋼会社を買ったが、6年かけて経営を改善し、労働者の年金を増やし、給与も引き上げている。つまり、会社経営者と労働者の良好な関係を保っていたが、中国から安い鉄鋼の輸入が始まり、競争できなくなって企業を売らざるをえなくなった。 ロムニーが企業売却に踏み切ったのは、労働組合側が新しい協定を結ぼうとせず、経営に協力する姿勢をみせなかったからだ。ベインキャピタルがやったことは、冷静にみれば通常の企業活動であり、企業だけが非難されるのは筋違いというほかない。 ベインキャピタルを非難するオバマ大統領の選挙コマーシャルが流れた時、ロムニーはびっくりしたという。正常な経済活動をあたかも犯罪のように追及したのは「何かの思い違いではないか」と、記者会見で述べさえした。だがその後オバマ陣営が「ロムニーはその時に儲けた資金をスイスの口座に送った。2億ドル以上も貯め込んだ」と言い始めたのを聞いて、ようやくオバマ側が人格的暗殺を企てていることを知りハラを立てた。 ここまではオバマとロムニーの対立だった。ところがその後、オバマが資本主義社会について、あたかも犯罪的なことが行われているような発言を記者会見で繰り返すようになったため、マスコミやアメリカの普通の人々が反発を示し始めた。 オバマがこう言い始めた時、「ビジネスラウンドテーブル(藤森注・日本の経団連に相当)」や商工会議所の関係者は、オバマが組合関係者の提案に乗せられてやり過ぎただけだと考えたが、オバマがニューヨークの記者会見でヘッジファンドを非難したことによって、経済界とオバマの関係は決定的に悪化した。 その発言には、2008年の大統領選挙で巨額な選挙資金を提供したウォール街も反発し、5月になるとオバマに対する政治資金の提供は目に見えて減ってしまった。 オバマ大統領は登場した時から反米的な言動が相次ぎ、保守的な人々はオバマ大統領が、アメリカの仕組みそのものを壊そうとしていると批判した。ところが普通のアメリカ人、商工会議所、ハドソン研究所などは、オバマ大統領の理想主義が、行き過ぎた発言をさせていると見て、直接的にオバマ大統領を批判しようとはしなかった。 これまで私が見てきたアメリカの指導的な政治家の中には、人道的な考え方の強いカーター大統領や、ベトナムに強く反対したマクバガン上院議員のように理想主義的な人もいたが、アメリカの仕組みそのものを批判する政治家は全くいなかった。過激な政治家といえどもアメリカという国と、その仕組に反対し、壊そうなどとは考えていなかった。だがベインキャピタルを批判し始めたオバマ大統領は、結局アメリカの資本主義を真正面から批判してしまうことになった。 大きな声では言わないもののアメリカの人々はオバマを困った大統領だと思い始めている。アメリカの人々の殆どが、アメリカは良い国であるという誇りを持っている。民主主義と資本主義を基本に、自由と平等という建国の理想を達成するために頑張って来たと思っている。オバマ大統領はそのアメリカを批判することで、一線を踏み越えてしまった。しかもアメリカの大統領としてである。 アメリカの貧しい人々、生活保護を多く受けている人々は、無条件にオバマ大統領を支持している。オバマ大統領の福祉政策を政治的に支持しているからだ。ところが普通のアメリカの人々はいまや、オバマ大統領にはついていけないという気持ちになっている。 |
●(7)オバマがいかにダメな大統領(民主党政権とソックリ)かを続けて紹介するつもりでしたが、支持率が激変・・・・・日高氏が「天変地異」でも起きない限りはロムニーの勝利を確信していたはずでしたが、とんでもないこと(謀略)が起きました。
夕刊フジ「世界を斬る」(日高義樹氏、10月4日) この4年間、失敗続きで、大統領としての業績が全くないオバマ大統領は天変地異でもないかぎり、再選されることはないと以前に書いた。 ニクソンから始まり、その後、7代にわたる大統領選挙を見てきた私だが、今回ほどひどい選挙戦を見たことがない。現職の大統領が対立候補を面と向かって攻撃するだけでなく、罠をしかけて相手を陥れた。 「米国人の47%は税金を払っていない」。今年5月、ロムニー候補が支持者の集まりで行なったスピーチの一部だが、ロムニー陣営はこの集会が盗撮されていることに気がついていなかった。 選挙戦が終盤戦に入った9月末、オバマ陣営は、この発言を取り上げて「ロムニー候補は米国民の半分を侮辱した」という一大キャンペーンをはったのだ。 47%は、米国税庁の報告の中にある数字で、ロムニー候補が間違ったことを言ったわけではない。これまでも、オバマ陣営はロムニー候補について、「冷たい目をした金持ちのビジネスマン」というイメージをひろめようとしてきた。 今やロムニー候補は、支持率でオバマ大統領に10%以上の差をつけられた。保守勢力の間にも、ロムニー陣営の危機対応のまずさにハラをたて離れて行く人も多く、政治資金の集まりが悪くなっている。 だが、ロムニー候補に近い保守系の政治家は私にこう言っている。 確かに、オバマ大統領のもとで米国は惨憺たる状態だ。経済成長率は縮小の一途をたどり、議会予算局の分析家は「来年は0・3%経済が縮小する」と警告している。 だが、オバマ大統領はマスコミを味方につけている。ピュ―・リサーチセンターの調査によると、米マスコミの60%の記事がオバマ大統領を支持し、米国の危機的状況をうやむやにしている。背後には、ロムニー候補が指摘しているように税金を払わず、政府のお金で暮らしている47%の人々がいる。 オバマ大統領が再選されれば、米国は世界の指導者の地位を捨て去ることになるだろう。尖閣諸島問題など見向きもされなくなるのは確かだ。 |
●(8)日刊ゲンダイ「国際情報を読む」(春名幹男、9月28日)
<共和党に報復、致命傷与えたのはカーターの孫という因縁> 投票日まであと40日となった米大統領選挙。1年近い長丁場にはいくつか重大な節目がある。 「米国民の47%は政府に依存していて所得税も払っておらず、どうせ(オバマ)大統領に投票するので、私はそんな連中を相手にしない」 大手紙やTVはそろってこれを追いかけトップニュースに。TVニュースでは隠しカメラで撮ったロムニー氏の生の発言が全米で放映された。 10州以上と想定される激戦州で、オバマ候補の支持率が大きくアップ。失業率9%以上のミシガン州や保守が強いバージニア州でも8ポイント以上の差をつけた。 実は、このビデオの持ち主を捜し出したのは民主党調査員でカーター元大統領の孫ジェームズ・カーター氏(35)だという。 とはいえ、共和党陣営には陰謀立案のエース、カール・ローブ元大統領補佐官が健在だ。ロムニー候補の友人で、反オバマのネタニヤフ・イスラエル首相の動きも不気味。プーチン・ロシア大統領もくみしやすいとみてロムニー氏を支持している。最終盤の選挙戦からは目が離せない。 |
●(9)アメリカの大統領選はハチャメチャな感じがします。
昔、自民党の総裁選は、法律に触れないからということで凄い金権選挙が行なわれました。 さて、上記にもありましたように、イスラエルのネタニヤフ首相の動向も気になります。過日の報道では、オバマ氏が当選しそうなので、オバマ氏の意向に沿って、イラン空爆は選挙後にするらしいとのことでした。 しかし、上記のように陰謀立案のエースが放っておくか、また、昨日のある有料情報によりますと、「IAEAの天野事務局長もからむあることがあり、イスラエルの攻撃は緊迫の度合いが増している」ようです。 ●(10)私(藤森)の本来の分野からの分析に戻りますと、これだけ激しい選挙戦、しかも、人格攻撃や陰謀が乱れる選挙戦にオバマ大統領が勝ち抜くことは、人生の結末をさらに悪いものにしてしまう怖さを感じます。 今回、あまり無理をせず、堂々と戦って負け、1期で退陣することが一番穏やかな人生になるように思えてなりません。無理に無理を重ねて当選した場合、とんでもない「後遺症」に苦しめられるような気がしてなりません。 ■インターネット配信<藤森注・初めての直接対決・・・テレビ討論です> <米大統領選:ロムニー氏優勢67% 世論調査> 毎日新聞 2012年10月04日 12時51分(最終更新 10月04日 13時03分) オバマ米大統領とテレビ討論を行った共和党のロムニー氏=AP 米CNNテレビが3日(日本時間4日)の米大統領選第1回テレビ討論会直後に行った世論調査では、ロムニー氏優勢との回答が67%に上った。オバマ大統領は25%にとどまった。 |
<文責:藤森弘司>
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