2012年8月31日 第77回「トピックス」
小沢裁判についての一考察(8)

●(1)小沢裁判の不可解さがさらに表面化してきました。

 まず、検察官役の指定弁護士の胡散臭さです。二つあります。

①控訴審を前に、小沢氏の妻、和子さんに事情聴取を要請。指定弁護士は手紙電話複数回、和子さんに聴取を打診したようですが、さすがに和子さんは断ったとのことです。
 和子さんに聴取の打診をするならば、何故、1審での裁判中に要請しなかったのか、です。これはどう考えても、例の手紙・・・・・放射能が怖くて逃げたという本物らしき手紙が広くばら撒かれたので、今ならば小沢氏の悪口をいろいろ話してくれるだろうという打算が働いていたはずです。

 和子さん名の手紙は、内容が全てウソではないでしょうが、本人が本人の意志で、全てを書いて投函したかどうかという意味ではニセモノと言わざるを得ないでしょう。
 そういう(胡散臭い)手紙を作成した和子さんならば、小沢氏に不利な証言は期待できると思ったのでしょうが断られてしまいました。

 控訴するに足るしっかりとした証拠もなく、人気取りか、悪質な嫌がらせ程度の「控訴」だったと言わざるを得ません。なんとも浅はかなやり方ではないでしょうか。
 和子さんはあれだけの手紙を書いてばら撒き(?)ながら、今現在も小沢氏と同居しているうようです。なんともいやはやです。

②弁護士会は、1審無罪に対する「検察官上訴」の禁止を求めているそうです。いかに検察官役とはいえ、彼らは弁護士です。それにも関わらず・・・・・さらには、十分な根拠も無さそうであるとしたならば「上訴」するのは「悪質」過ぎます。

 どうやら早々に結審しそうです。ますます胡散臭い裁判になりそうな雲行きです。

●(2)平成24年8月25日、日刊ゲンダイ「小沢控訴審」

 <指定弁護士 妻・和子さんに「聴取」要請した狙い>

 <悪質なイヤがらせ>

 これはもうイヤがらせの類いだろう。1審で「無罪」判決が出た小沢裁判で、検察官役の指定弁護士が、控訴審を前に、小沢の妻、和子さんに事情聴取を要請していたことが分かった。
 「指定弁護士は手紙電話複数回、和子さんに聴取を打診したようです。でも、さすがに和子さんは断っています」(司法記者)

 何をトチ狂っているのか・・・ではないか。和子さんには不動産取得の経緯や、購入資金の4億円の原資について確認したかったようだが、指定弁護士は新しい証拠がなくても有罪を得られる自信があったから控訴したのではないのか。なのに控訴してみたら「やっぱり証拠が足りない?」なんてフザケた話だ。無罪判決をひっくり返すには相当の“根拠”が求められるのは言うまでもない。

 そもそも、仮にも弁護士なら、被告人の人権のために控訴しないのが当たり前だろう。
 「もともと、弁護士会は、1審無罪に対する『検察官上訴』の禁止を求めていたはずです。それなのに指定弁護士は検察官役がよほど気に入ったのか、すっかり初心を忘れてしまった。被告人の人権を尊重して裁判をやめるどころか、夫人にまで“聴取したい”とプレッシャーをかけているのだから、どうかしています。どうせ2人が離婚したというが広まり、今なら小沢の悪口を話すだろうと考えたのでしょう。今後、別の刑事事件を担当し、無罪判決が出た場合、検察が控訴したら弁護士として何と反論するのか」(司法ジャーナリスト)

 控訴審の第1回公判期日はきょう(24日)にも決まる見通し。まったく、裁判が続いていること自体が、税金のムダ遣い、人権侵害である。

●(3)平成24年8月27日、日刊ゲンダイ「小沢控訴審・急ピッチで無罪へ」

 <来月26日に第1回>

 陸山会の土地購入をめぐり強制起訴され、1審で無罪判決が出た「国民の生活が第一」の小沢一郎代表(70)の控訴審第1回公判が来月26日に開かれる。24日に弁護側と検察官役の指定弁護士、東京高裁の3者協議後に弁護側が明らかにした。

 指定弁護士側は、東京地検特捜部が小沢を事情聴取した際に作成した供述調書や小沢事務所の会計帳簿など、10点近くを新たに証拠請求する方針。第1回公判では、高裁がこれらの採否を決める見通しだが、無罪が覆るような証拠が示される可能性は低い

 また、小沢への被告人質問や元秘書3人の証人尋問は実施されない。そのため、新たな証拠採用がなければ、短期間で結審する可能性が高く、あらためて小沢裁判のデタラメぶりが浮き彫りになりそうだ。

 指定弁護士は控訴趣意書で「土地取得の公表先送りなどについて、小沢氏の故意や石川知裕衆院議員(39)ら元秘書3人との共謀を認めないのは事実誤認だ」と主張。これに対し、弁護側は答弁書で「証拠に基づかない想像膨らませ、故意や共謀を決め付けている」と反論している。

 いい加減、アホな裁判は終わりにしてもらいたい。

<文責:藤森弘司>

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