2011年2月28日 第38回「トピックス」
菅総理大臣についての一考察

●(1)私(藤森)が判断した菅総理大臣の「性格傾向」は、今回入手した情報により決定的になりました。その前に、「一考察②」の次の部分を再録してから、「性格傾向」をさらに強く裏付ける資料を(2)でご紹介します。

<<<さらには、下記(3)の「諫早湾開門 尻拭いは丸投げ」ですが、これは「精神分析」でいうところの、トイレットの「しつけ」の時期に大きなトラウマがあることがわかります。精神分析では次のように言います。

 <フロイトの発達段階理論>

①口唇期(生後1年半くらいまで)

②肛門期(生後8ヶ月~3、4歳)・・・・・「口唇期の後半と重複」「肛門や尿道の括約筋が完成し、排泄のしつけがなされる」「身体の内部から外部へ出すことに伴う快感を味わう」「排泄訓練により自分自身をコントロールすることを学ぶ」

③肛門期性格・・・・・・・几帳面、しまりや(出し惜しみ)、頑固、けちんぼ、極端な潔癖、依怙地、気がすまない、内気、恥ずかしがりや、被害的な性格。

④肛門期の防衛・・・・・反動形成(しつけをする親に対する反発や攻撃→従順、服従)

 <「交流分析専門講座」の中の「性格障害と交流分析」p74~75、講師:杉田峰康先生、主催:自己回復総研>

 この年齢のころは、「オムツの中にできる自由な排泄」から、徐々に、「トイレで排泄する訓練」が行なわれます。しかし、トイレへの移行は、親の側のいろいろな事情(多忙やストレスなど)により、なかなかうまくいかないものです。そのため、結構多くの人がここでトラウマを抱えてしまいます。
 ここで大きなトラウマを抱えると、どんな特徴が見られるか・・・・・私(藤森)の若いときがそうでしたが、周囲に「尻拭い」させます。日本語は本当に面白く、トイレのしつけの中心は「お尻」を拭くことです。つまり、「尻を拭う」ことです。ですから、自ら「尻」を拭うか、「他者に拭わせる」(尻拭いさせる)かが大きなポイントです。

 「諫早湾開門」は、菅総理大臣のライフワークみたいな感じがあります。だから、小泉元総理大臣のように、華麗な政治判断をしたのだと思います。しかし、政治判断をしながら、困難な後始末に乗り出さず、鹿野農水大臣などに丸投げはいただけません。まさに「尻拭い」をさせているわけで、1~2歳時に大きなトラウマ(「影」)があると言わざるを得ません。
 そのように考えると、菅総理大臣のいろいろが見えてくるような気がします。>>>

●(2)平成23年2月26日、夕刊フジ「菅降ろし最終作戦進行」

 内閣支持率が「退陣水域」の10%台に入りながらも、まったく辞める気を見せない菅直人首相(64)を引きずり下ろす“最終作戦”が民主党内で進行中だ。小沢一郎元代表(68)に近い議員16人の会派離脱表明に続き、側近の松木謙公農水政務官(52)が辞任。原口一博前総務相(51)も分派活動を始めた。対する菅首相は、予算関連法案の成立が絶望的となったことで「ぶち切れ解散」に踏み切る可能性もある。そんななか、党内では菅首相の「代表解任決議」という非常手段が検討され始めた。

 「大変残念だ」
 菅首相は24日夜、松木氏の辞表受理について、こう語った。周辺には「松木を罷免すべき!」との強硬論もあったが、「親小沢」の副大臣や政務官13人おり、これ以上の波及を避けた形。側近の江田五月法相は同日午前、「(政権内の)動揺は全くない」と平静を装った。

 野党各党が攻勢を強め、身内からの反乱も相次ぐなか、政局の焦点は予算関連法案の成立を飛び越え、菅首相の進退問題に移っている。選択肢は「退陣(=総辞職)」「解散」「政権居座り」の3つだが、現時点でほぼ、「退陣」か「解散」に絞られてきた。

 内閣支持率が20%以下で解散に打って出れば、「公示日時点で150人が即死(=落選)」(ベテラン議員)という大惨敗は必至。このため、普通の神経の首相ならば退陣を選ぶが、問題は菅首相の「特異な性格」だ。
 永田町事情通は「1992年6月13日深夜、PKO法案採決時の衆院本会議での攻防劇が忘れられない」という。

 「菅首相は当時、社民連副代表で、衆院議運委員長の解任決議案への賛成討論を行なった。制限時間をオーバーしても注意を無視して演説を続けたため、議長命令で衛視に抱えられて降壇したが、菅氏は最後まで演壇にしがみついて抵抗した。とても、自ら退陣するようなタマじゃない」

 さらに、菅首相には心強い援軍もいる。伸子夫人だ。昨年、9月の代表選で、一時弱気になって小沢氏と手を組もうとした菅首相に対し、伸子夫人は「小沢さんに付いてはいけない」「ここは格好よく討ち死にしなさい!」とハッパをかけ、「反小沢」を貫かせた。

<略>

●(3)<<<菅氏は最後まで演壇にしがみついて抵抗した。>>>

 このみっともなさはいかがでしょうか。
 当時、小さいとはいえ「社民連」の副代表です。徹底抗戦とはいえ、衛視まで出てきたのに降壇しようとせず、さらには演壇にしがみつくとは、単なるみっともなさ以外の何物でもありません。何故ならば、実質的な意味はゼロだからです。この時間稼ぎが何になるか?
 ということは、意味もなく、自分の意地を通したいということで、乳幼児が「母親にしがみつく姿」が連想されます。代表は田氏だったでしょうか、恐らく代表は「よく頑張った」などとは思わなかったでしょう。むしろ、社民連としての恥ずかしさに身の縮まる思いだったのではないかと思われます。

 しかも、菅首相は言いっぱなし、やりっ放しがとても多いです。この点は、前原大臣にとても似ています(前原大臣については、いつか徹底的にやります)。昨年の参院選挙のときの「消費税発言」がそうですし、代表選挙が終わったらノーサイド、全員野球だと言いながら、自分で親小沢派を排除しています。民主党の全議員の職業を並べたのに、自らが排除しています。
 その言いっぱなし、やりっ放しに国民はウンザリしているのだと思います。菅首相の政策がどうのこうのという段階ではなく、ただただ生理的に受け付けなくなっているように思えます。
 それが、夫人に尻を叩かれて頑張る姿は、ますます、過干渉の口うるさいママにしりを叩かれて頑張る幼稚園生のようです。これほど醜く、そしてこれほど嫌われていたら、夫人が引導を渡してもおかしくはありませんが、夫婦揃って、みっともない真似をしています。

 よく「党内闘争」と言われますが、菅首相側が一方的に権力闘争を仕掛けているだけです。いわゆる「小沢派」は、挙党一致で政権運営をやれば、誰も闘争する人間はいないように思えます。
 しかし、排除の論理で、権力闘争を仕掛けてくれば、意地がある人間であれば戦うのが当然です。全員野球といいながら半分の側を排除するのですから、悪いのは一方的に菅氏の側ですし、言っていることとやっていることが違う「醜さ」を見せ付けていることを、菅氏や取り巻き連中は反省すべきです。

●(4)平成23年2月14日、日刊ゲンダイ「菅首相また市川房枝を利用」

 <恥知らず>
<忌み嫌われていたくせによく言うよ>


 いい加減にしたらどうだ。いつまでも市川房枝の名前を利用すれば気が済むのか。菅首相が10日、故市川房枝参院議員の活動を記録した映画の上映会に顔を出した。
 その場でスッカラ菅首相は「政治でカネが動く、あるいは政治でカネを稼ぐのはやめようというのは、ごく普通のことだ」「天から市川さんが見ておられる」と延々、10分間以上も挨拶。
 首相が市川房枝を利用するのは、総理になってから3度目だ。
 昨年6月の所信表明で「私の政治活動は、市川先生の応援から始まりました」と語り、さらに代表選の真っ最中だった9月4日、わざわざ市川房枝の「記念展示室」に足を運んでいる。

 もちろん、市川房枝が生前、首相を評価していたのなら利用するのもいいだろう。しかし、市川房枝が菅直人に不信感を持ち、嫌っていたことは有名な話だ。
 政治評論家の三宅久之氏によると、市川の秘書をやっていた女性は「市川先生からは『菅さんには心を許してはいけませんよ』と言われました」と語ったという。なにより、市川本人が「私の国会報告」にこう書き残している。

 <・・・・・出馬には賛成できなかったので、推薦も応援もしなかった・・・・・『自力で闘いなさい』と助言した。しかし、選挙では私の名前を至るところで使い、さらに私の支援者名簿を勝手に使って、支援者らにカンパや選挙運動への協力を強要した>

 文章に残すのだから、よほど怒りが強かったのだろう。師弟関係だったのに、ここまでするのは相当なことだ。
 「菅首相は、さきがけ時代の盟友である田中秀征にまで『志でも義理でも、人を動かすものがない』と切り捨てられるなど、友人がことごとく離れていく。仲間が離れるのは、その場、その場で人を利用することしか考えていないからです。市川房枝もそれが分かったのでしょう。ハッキリ言って、首相は人格に問題がある。恐ろしいのは、そういう男が権力を持つと、権力を維持するために何をやるか分からないことです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 市川房枝が何も言えないことをいいことに、勝手なことを言うのはやめるべきだ。

 <藤森注・・・何も言えないことをいいことに、勝手なことを言うのはやめるべきだとありますが、そうではないように思えます。何もいえないことをいいことにしているのではなく、本当に知らないのではないかと思われます。つまり「無神経!」

●(5)平成22年9月7日、夕刊フジ「鈴木棟一の風雲永田町」

 <小泉俊明が菅首相否定>

 民主党の「金融・財政の論客」小泉俊明衆院議員が2日夜、赤坂での経済人との会合で徹底した菅直人首相批判を展開した。小泉氏は鳩山グループながら署名を集めて小沢氏に出馬要請をした。
 「菅内閣は今回の円高・株安に何の対策も取っていない。感度が鈍い。首相は『円高の調査をしろ』と言った。調査なんかせずとも毎日のデータを見ればすぐ分かる」

 急激な円高に動かなかったのだ。
 「軽井沢のホテルで本を読んでいた。その間、代表選のため、1期生と3日続けて会った。日銀総裁と15分の電話会談をした。日銀総裁にこそ会うべきだった。1円の円高で輸出産業の利益が50億円~300億円飛ぶ。菅首相は経済にメチャメチャ弱い
 ほかに弱い例は。
 「6月22日に財政運営戦略を閣議決定した。日本がギリシャの二の舞になる、と書いてある。まず、この事実認識が間違っている」
 どう間違っているのか。

 「日本は国民金融資産1400兆円、国の金融資産500兆円、対外純債権が270兆円ある。ギリシャと違い、一貫して貿易黒字国だ。比較すること自体が間違いだ。この戦略にプライマリーバランスが書いてある。これが大問題だ」
 その問題点は。
 「2010年から、向こう10年で基礎的財政収支を均衡させる、と。小泉純一郎も同じことを言った。2001年から10年間で均衡させる、と。当時は財政赤字が20兆円。毎年2兆円ずつ減らす計画だった。これが超デフレと地方の破壊を招いた。いま財政赤字は40兆円。毎年4兆円ずつ歳出カットする。小泉内閣の2倍のデフレ政策をやっている」

 菅首相や野田佳彦財務相は分かっていないのか。
 「財務省に丸ごと乗せられている。仙谷由人官房長官も経済・財政・金融が分からない。名目GDPはピークで513兆円あった。いま475兆円。今年450兆円に落ちそう。このままでは400兆円割れ。貧乏神は早く追い出さねば」

 菅首相は「1に雇用、2に雇用」と。
 「経済を失速させ、自分で雇用をつぶしておいて、雇用と言っている。理解できない」
 国会乗り切りは。
 「このままでは1本も法案が通らない。野党にプロポーズして、その政策を飲む予算を用意すべきなのにゼロ。小沢氏はさすがに野党にアプローチしている」
 (政治評論家)

●(6)平成23年2月25日、夕刊フジ「鈴木棟一の風雲永田町」

 <菅首相に生理的嫌悪感>

 菅直人政権の体たらくには、身内からも失望、愛想尽かしが広がっている。国交大臣政務官で、当選3回の小泉俊明衆院議員がもらした。
 「政権は死に体。将棋でいえば詰んでいる。なのに王様が見苦しく逃げ回ろうとしている。普通はみっともないので、誇りや矜持を持っている人なら投了する」

 いま、選挙区で何が起きているのか。
 「私は茨城3区だが、2週間前に街宣車の後ろの窓ガラスが割られた。初めてのことだ。この話を同僚の大島敦議員にしたら、『私も車のフロントガラスを割られた。修理に15万円かかった』と言った。大島氏は民主党の強い埼玉6区だが、そこでも有権者の反感を受けているのだ」
 ほかには。
 「水戸街道で信号待ちで停まったとき、隣の車がわざわざ窓を開けて顔を乗り出し、『うそつき!』と大声で怒鳴った。偽メール事件のときよりひどい。駅に立っていると罵声ならまだいいが、身の危険を感じることがある」

 その様子はエスカレートしているのか。
 「1月の内閣改造で、与謝野馨柳沢伯夫を入れてからひどくなった。小泉・竹中路線の人を政権に入れて、何のための政権交代か分からなくなった」
 民主党への期待が一変したのだ。
 「かわいさ余って憎さが百倍、という感じ。参院選で、菅首相は消費税を持ち出し、弁解ばかりで戦って大敗した。あの時点で辞めるべきだった」
 民主党への嫌悪感が強まっている。

 「主婦たちの話を聞くと『菅首相がテレビに出るとチャンネルを回す』という。離婚間近の主婦は、旦那の歯ブラシを見ると身の毛がよだつ、らしい。もはや生理的に受け入れられない。ここに至れば、菅首相が何を言っても意味がない」
 民主党は選挙で負け続けている。
 「昨年12月の茨城県議選は、24人立てて6人当選のボロ負けだった。各地で民主党で出る新人候補が無所属にくら替えしたり、出馬辞退をしている。民主党の看板では地方選も戦えなくなっている」

 愛知県知事選で、民主党候補は3位だった。
 「3月13日の名古屋市議選でも、民主党は大敗するだろう」
 しかし、菅首相は居座っている。
 「地方の悲鳴が官邸には聞こえないのだ」
 (政治評論家)

●(7)<「主婦たちの話を聞くと『菅首相がテレビに出るとチャンネルを回す』という。離婚間近の主婦は、旦那の歯ブラシを見ると身の毛がよだつ、らしい。もはや生理的に受け入れられない。ここに至れば、菅首相が何を言っても意味がない」>

 これが菅首相を表現するのに一番適切な評価のように思えます(1月の報道ステーションは、菅首相が出場すると、視聴率が半分になったようです)。巷でこのように思われているのに、伸子夫人の鈍感さは凄いですね。我が子を優秀な大学に入れるためには、あらゆるものを犠牲にして尻を叩く過干渉のママそのままです。幼児性の高い菅直人氏には伸子夫人は適切な(妻)のようです。

 故・市川房枝氏の利用の仕方にしても、これほど悪評が高いのに、本人も夫人も全く気がつかず(?)に利用し続けるのは恐ろしい。「トピックスの第34回」から下記の部分を転載します。

<<<菅は代表選で「市川房枝先生の選挙ボランティアから政治活動をスタートさせた」と話すなど、“市川門下生”を売りにしている。だが、晩年の市川は菅に愛想を尽かしていた。人間だから、好き嫌いは付きものだ。ウマが合わない相手もいる。しかし、「菅から届けられた花束をゴミ箱に投げ捨てたこともあった」(事情通)というから穏やかではない。よほど腹に据えかねることが重なったのだろう。
>>>

 届けられた花束をゴミ箱に投げ捨てるとは、相当の怒りが込められています。さらには・・・・・
<・・・・・出馬には賛成できなかったので、推薦も応援もしなかった・・・・・『自力で闘いなさい』と助言した。しかし、選挙では私の名前を至るところで使い、さらに私の支援者名簿を勝手に使って、支援者らにカンパや選挙運動への協力を強要した>

 と文章に残すのだから、これはもうハチャメチャな関係です。伸子夫人は気がつかないのでしょうか???
 本来でしたら噴飯物ですが、これが国家の最高権力者だというのですから、ブレーキが壊れたダンプカーのようで、ただただ恐ろしい話です。以前、エジプトのムバラク大統領のようだと書きましたが、「破れかぶれ解散」に打って出れば、死屍累々の落選議員続出、これはもうリビアのカダフィ大佐を連想させます。

 演壇にしがみつく神経は、デパートで「オモチャ買ってー!!!」とジタバタする2~3歳レベルの神経です。とてもまともな神経ではないですね。この国は一体全体、どこへ向かっているのでしょう。
 私(藤森)もかなり無神経なほうですが、菅直人氏のこの無神経さには「脱帽」します。2~3歳の幼児レベルというべきか、「異常レベル」というべきか、そしてまたそれを伸子夫人が知らず(?)にシャシャリ出たり、「支持率にマイナスは無い」とは言葉を失います。せめて「ご夫人様」だけは正常でいてもらいたいものです。

 先日、子供手当て26000円の話が国会で出た時、菅首相は「私もエーッと驚いた!」と答弁しました。これはいたずらで先生に叱られた時、「ボクじゃないよ」という幼稚園生みたいです。
 ただただ、みっともない姿の連続です。生理的に嫌になられたり、送った花束をゴミ箱に投げ捨てられる人間性を象徴しています。

●(8)平成23年2月26日、日刊ゲンダイ「全国各地で次々と『菅降ろし』」

<もうダメだ><東京で国会議員10人が「維新の会」>菅降ろしの動きが止まらなくなってきた。

 民主党の東京選出の国会議員10人と、統一地方選の立候補予定者41人が24日、政策集団「東京維新の会」を設立。代表世話人の中山義活・経産政務官は「我々は増税論者に対峙している。いかにも消費税が上がるような話は断じて許すことは出来ない。マニフェストの実現こそが重要だ」と、暴走する菅政権を痛烈に批判したのだ。 「菅首相の目玉政策である『消費税増税』にノーを突きつけ、退陣させることが狙いでしょう。今のままでは間違いなく4月の統一地方選に惨敗する。その前に首相を代え、原口前総務相らの地域政党と連携をとり、選挙を戦っていこうということです。本来は首相を支えなければいけない地元・東京から、50人以上の“造反”が出るなんて前代未聞です。ボロボロだった自民党の麻生政権でもありませんでしたよ」(民主党事情通)
 会に参加した区議のひとりはこう話す。
 「他党に移らず、民主党から立候補する上で最大の障害は菅首相です。1日座ればそれだけ落選者も増える。そのことを自覚して欲しい」

 <「退陣要求」突きつける愛知県連>

 民主王国・愛知からも24日、「菅退陣」を求める声が公然と上がった。県連代表の牧義夫衆院議員や県会議員らは、来週、党に緊急の要望書を提出する。「菅首相は国民の生活が第一の原点を守る。国民が納得する国会運営を実行する。守られないのなら辞任すべき」と明記するそうだから、退陣勧告そのものだ。

 「愛知は一昨年の総選挙で全15選挙区を制覇した民主王国です。しかし今月6日の知事選と名古屋市長選では、共に擁立候補が大惨敗。来月には出直し名古屋市議選もあるだけに、一国の猶予も許されない。菅降ろしの声が公然と愛知から上がったことで、他県でも同様の動きが起きていくでしょう」(政界関係者)

 北海道でも、道議会と札幌市議会の全議員60人が「挙党一致」を求める要請書を24日、菅首相宛てに提出した。中央だけでなく、全国のあっちこっちでも上がる火の手。
 菅もいよいよ絶体絶命だ。

●(9)平成23年2月10日、日刊ゲンダイ「自民党参院議員・浜田和幸氏が緊急警告」

 <TPPで日本のサービス産業は壊滅する>

 菅首相が「平成の開国」と力むTPPは日本の農業を破壊する・・・・・こんな議論はよく聞くが、これは誤解を招きかねない言い方だ。TPPで破壊されるのは日本の農業だけでなく、あらゆる産業に及ぶのである。それがまったく報じられないのは、そもそも、日本がTPP交渉に参加していないで、参加表明国が今、どういう議論をしているかという情報が入らないためだ。

 「これを知ったら、日本国民は仰天するはずです」とは独自の人脈、情報網で、TPPの議論をウオッチしている自民党、参院議員の浜田和幸氏だ。
 浜田氏によると、TPPのルール作りの議論はいま、24の部会で話し合われている。農業分野への影響は24分の1の話で、残りの23の方がよっぽど問題なのである。

 「工業、繊維・衣料の市場アクセスの緩和、貿易円滑化、政府調達、知的財産権、サービス、電気通信、金融、Eコマースなどの項目が並んでいます。特に注目すべきはサービスです。サービスの定義は政府の権限の行使として提供される以外のあらゆる分野。何でも入るということです。既存のTPPや米韓のFTA交渉を見ると、サービス供給者の数の制限の禁止、などが並ぶ。医療、教育、保険、金融、投資の分野などで、どんどん、開国を迫られることになるでしょう。公共事業には外国企業が参入し、学校も買収され、日本語は非関税障壁だと言われかねない。
 TV局にも外国人資本が入ってくる。日本が誇る中小企業の工業技術も標的になります。外国資本に買収されれば、日本のモノづくりの技術が外国に流出することになります」(浜田氏)

 TPPを結べば、日本の企業にも恩恵があるように言われているが、これも大きな誤解だ。GDPベースでTPP参加国、参加検討国を並べてみると、日米だけで約90%になる。
 TPPは実質、日米の二国間協議みたいなものだ。そして、米国はほとんど関税をかけていない。トラックの25%が突出している程度で、後は数%だ。つまり、日本企業にとって対米輸出において関税撤廃のメリットはあまりなく、米国が一方的に日本市場に参入するメリットを享受することになるのである。

 「米国のサービス産業は日本市場をこじ開けるための意見聴取を50州で始めています。日本のTPP参加は大前提で、物事が進んでいる。日本市場をこじ開け、雇用問題を解決する。それがオバマ大統領の生き残り戦略なのです」(同)
 菅内閣は小泉以上の売国奴政権だった。それがいまや、ハッキリした。

●(10)平成23年3月4日、週刊ポスト「大メディアが報道しない『小沢処分』の内幕」

 <「空き菅」を踏み潰す地方の反乱と「民主党Aチーム」>

 崖っぷちの菅首相は、小沢一郎・元代表を党員資格停止処分に追い込んで反執行部派の封じ込めを図った。しかし、すでに手遅れだ。党内では会派離脱の動きが広がり、名古屋、大阪、九州から地方政党のリーダーたちが、「政権を倒せ」と反旗を翻して攻め上っている。

 <「法律に疎かった」弁護士・仙谷>

 小沢一郎・元代表の処分方針を決めた2月15日の民主党常任幹事会。仙谷由人・代表代行の重大発言を大新聞・テレビは黙殺した。
 「検察が(小沢氏を)起訴猶予にした。だから、検察審査会が扱ったんだ」
 法務省訓令によると、起訴猶予とは、「被疑事実が明白」にもかかわらず起訴されないケースを指す。
 仙谷氏は、検察が起訴猶予にしたのだから、「被疑事実は明白」で、処分も当然といいたかったらしい。

 これは完全な間違いである。東京地検特捜部は、小沢氏を嫌疑不十分で不起訴にしている。つまり、「犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分」という判断である。起訴猶予とは全く意味が異なる。
 出席者は口々に「小沢さんは不起訴でした」と訂正を求めたが、仙谷氏は「いいや、起訴猶予だ」と5回も繰り返す。業を煮やした常任幹事の川内博史・代議士は、起立してこう反論した。
 「ここに検察の資料を持っておりますが、小沢元代表は不起訴処分です。法律のプロ中のプロである仙谷代表代行が起訴猶予だと思っておられたということは、執行部の処分案は事実誤認に基づいている。再検討する必要がある」

 仙谷氏が黙り込むと、マズイと思ったか、執行部派から突然、緊急動議が出され、怒号の中で小沢氏への党員資格停止処分方針が強行採決された。「法律のプロ」である弁護士議員の仙谷氏は、事実誤認のまま賛成した。
 会場では各紙の記者が、いわゆる「壁耳」で会議の一部始終を取材していた。だが、書かない。重大事実を隠してでも官僚とマスコミの守護神である現執行部を守り、敵対する小沢支持派を潰したいのである。

 <【本誌スクープ】普天間「県外移設ウルトラC」はやっぱり真実だった>

 沖縄の普天間基地移設問題の真相を語った鳩山由紀夫・前首相の「方便」発言にも同じ構図がある。
 新聞では<無責任極まる鳩山発言>(毎日)、<「方便」とは驚きあきれる>(朝日)と鳩山批判一色で、国民の多くは、なんとなく鳩山氏がウソをついて国民を騙したという印象を与えられた。
 改めていえば、鳩山証言の核心は、「沖縄の米海兵隊は抑止力ではない」と指摘し、公約の「県外移設」の断念の真の原因は、アメリカの事情や日本の国防とは関係なく、官僚組織の面従腹背と、総理の指示に従わなかった岡田克也・外相(当時)、北沢俊美・防衛相の“裏切り”にあったと明らかにしたことだ。そのうえで、自らの力量不足を謝罪した。

 大田昌秀・元沖縄県知事が語る。
 「首相で初めて沖縄米軍基地の県外移設を掲げた鳩山氏の発想は高く評価されるべきだし、沖縄県民も大きな期待を寄せた。問題はその方針をなぜ断念しなければならなかったか。当事者が経緯を明らかにしたのに、マスメディアは言葉尻をとらえて鳩山批判を繰り広げるだけで、問題の本質を正面からとらえていない」
 本誌は普天間移設の日米交渉が佳境にあった昨年5月、鳩山首相が秘策として練っていた県外移設の具体案をスクープし、それが役人や大臣たちの妨害で葬られていく経緯も詳しく報じた。当時、米国ロビーや霞ヶ関に煽られた大メディアは本誌報道を躍起になって否定し、あるいは批判してが、今回の鳩山証言で本誌スクープは裏付けられた。

 一方、鳩山プランを180度方向転換し、逆に米軍移転費用の増額まで約束する菅政権は、この“不都合な真実”を認めるわけにはいかない。菅首相は、「(鳩山発言は)認識が間違っている」といい、枝野幸男・官房長官も、「海兵隊は極めて重要だ」と強調している。
 しかし、鳩山証言には、菅政権が否定すればするほど窮地に陥る仕掛けがある。
 鳩山側近議員が指摘する。「国会では社民党の協力が不可欠だが、社民党は普天間の移設予算案を撤回することを協力の条件にしている。菅首相や北沢防衛相は意地でも現行案で走るしかない。鳩山発言は対立を一層煽り、その結果、社民党との協議が決裂すれば、菅内閣は絶体絶命に陥る。鳩山さんは批判覚悟で“自爆テロ”を仕掛け、菅首相を追い詰めているのだろう」

 <岡田執行部は選挙のド素人>

 これに「地方の反乱」が追い討ちをかけている。
 4月の統一地方選を前に、民主党の地方議員や候補者たちが、「民主党では戦えない」と公認を辞退するケースが増えているのだ。
 小沢氏処分方針を決めた常任幹事会でも3名の統一地方選の県議候補の公認辞退が報告され、昨年末以来の辞退者数は都道府県議選と政令指定都市の候補だけで30名に達する。市町村議選を加えると全国の辞退者数は軽く100名を超えると見られている。
 執行部の中枢、安住淳・国対委員長の地元・宮城県議選で推薦辞退した遠藤久和氏が理由を語る。
 「私は地域主権が一丁目一番地の政策だというマニフェストに共鳴して民主党の推薦を受けたが、予算編成で地方が自由に使える一括交付金が形だけだったことに失望しました。民主党は左派から右派までマニフェストの下に結束していた。ところが、マニフェストを変幻自在に変えて何でもありになると、結束が保てない」

 岐阜県議選への鞍替えを表明していた藤田敏彦・海津市議は、出馬そのものを取りやめた。
 「菅内閣の支持率低迷で地元での組織づくりも進まなかった。支援者と相談した上で推薦を辞退した」
 菅首相の選挙区の武蔵野市でも、新人候補2人が出馬辞退を申請した。
 中部の県連幹部が嘆く。
 「岡田執行部は選挙のド素人だ。組織を持つ団体への挨拶は電話1本。議員に応援に行けというが、演説場所の指示もなく、行っても何もできない。そのくせ、小沢支持派と疑われたら応援を寄越さない。これじゃ選挙にならない」
 菅ー岡田体制が選挙で連戦連敗なのは当然だ。

 <原口一博が提唱する「分党論」>

 代わって台頭しているのが地方政党だ。
 トリプル選挙で民主党に大勝した河村たかし・名古屋市長の減税日本は、3月の名古屋市議選への候補40人擁立に加えて、4月の統一選では岡田幹事長の地盤である三重県知事選にも独自候補擁立を表明。愛知6区補選にも民主党への対立候補の擁立を打ち出した。「民主党への刺客候補に、小沢政治塾出身者を検討している」(河村側近)
 愛知県議選では、河村氏は民主党から前田扶美子・春日井市議を引き抜いた。「民主党県連からは除籍の通知が送られてきました。私は民主党が嫌いになったわけではないが、いまの民主党は権力闘争ばかり。他の民主党議員や候補者からも、民主党を離れて一緒にやりたいという相談はたくさんあります」(前田市議)
 その言葉通り、その後も現職県議が民主から鞍替えを表明している。
 大阪ではすでに橋下徹・府知事の「大阪維新の会」が府議29人、大阪市議13人の勢力を持ち、河村氏との連携を強化している。

 さらに民主党の反執行部派に呼応する動きが出た。
 原口一博・前総務相が地元で地方政党「佐賀維新の会」を立ち上げ、全国の地方政党をネットワークする「日本維新の会」の構想をぶち上げると、河村氏と橋下氏は連携を表明した。
 原口側近の千綿正明・佐賀市議がその狙いを語る。「民主党議員の私がいうのもおかしいが、今の政府は地方のことは全く分かっていない。子ども手当法案が早く成立しないと地方は大混乱しますよ」
 これも“不都合な真実”だから大マスコミは報じないが、原口氏は民主党を「マニフェストを守る」Aチームと「マニフェスト否定」のBチームに分ける「分党論」を唱えている。

 マニフェストが分水嶺になれば、当然、小沢支持派が「Aチーム」になる。国会でも小沢派が民主党会派から離脱表明するという「分派一歩手前」の状況になっているが、これを単なる「衆院3分の2」を潰す抗議行動と見ていると、菅執行部も大マスコミも政局を読み違えることになる。
 河村氏が地方政党や民主党Aチームとの同盟に積極的に動き出したのは、市長選直後に小沢氏と会談したことがきっかけだった。
 また「Aチーム構想」の原口氏は、2年前に橋下氏を小沢氏に引き会わせ、橋下氏は「背中から粟粒が出るくらい感動した」と感謝している。橋下氏は最近、側近に、「今の民主党政権はバカ。小沢さんとやりたい」と漏らしている。
 政局は風雲急を告げ始めた。

●(11)下記の事実は恐ろしい話ですよ。

 仙谷代表代行は、プロ中のプロを自認する「弁護士」です。私(藤森)のような素人が思い違いや勘違いをしたのではありません。プロの弁護士であり、民主党のナンバーツーの人間が「法務省訓令によると、起訴猶予とは、『被疑事実が明白』にもかかわらず起訴されないケースを指す」、つまり『被疑事実が明白』だと5回も決め付け、だから「検察審査会」が強制起訴した、だから民主党として処分をするというのです。ところが、「起訴猶予」ではなく、「嫌疑不十分で不起訴」にしている。つまり、「犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分」という判断である。起訴猶予とは全く意味が異なる。
 しかし、仙谷氏は「起訴猶予だ」と5回も繰り返しました。

 これはメチャクチャです。いくら親菅派であろうが、小沢氏が仮にダーティであろうと、クリーンでオープンな民主党現政権が事実誤認のまま処分することは、一政治家の政治生命を奪いかねない問題で、それを強行することは「犯罪」ですらあります。
 事実誤認が判明した時点で、対応の仕切り直しをすべきです。これでは「連合赤軍」が群馬・榛名山のアジトで少ない同志の半数を全く下らない理屈で殺したのと変わりません。
つまり、民主党は根拠がないのに政治的抹殺を強行したことになり、民主党全議員の良心が問われるし、現政権の永遠の汚点になります。
 少なくても、親小沢派は全軍が一丸となってこの問題に猛抗議をすべきです。理屈が明確に合わないことを何故、彼らは猛烈に抗議しないのか。国会での反対票を投じたり、反党的なことをやれば、現執行部が処分をする口実を与えますが、執行部が完全な間違いを犯したことは、ハンストをやれるくらいの「絶好のチャンス」なのに、彼らは喧嘩の仕方が分からないのかしら!!??

 松木謙公氏は今の日本に少ない「サムライ」だと私(藤森)は思っています。川内氏なども頑張っているが、本当の喧嘩の仕方がわからないような気がして残念です。このように明確な間違いにも、天下のエリート、特に全民主党議員がエジプトやリビアのように起ち上がらなければ、北方領土や尖閣諸島などの問題に毅然と対応できるわけがありません。
 今回の件は、たとえ反小沢派の議員であろうと、おかしいものはおかしいと言えなければ、完全に連合赤軍と同じで、「粛清」が怖くて権力者に何も言えないということになります。どこがクリーンでオープンな政権か???
 さらには、松木氏や川内氏などの皆さん、これほどの絶対的な名目がありながら本気の喧嘩ができないのは、ただただ情けありませんよ!!!何故、もっと筋を通した対応ができないのだろうか。これでは「検察」と同じで、初めに筋書きありで、筋書きに合わせて白状を強要するのと同じ、小沢氏は「検察」だけでなく、「検察審査会」と「民主党」にも理不尽な追い落としをされています。

 さて、次の強烈な一文をご覧ください。

●(12)平成22年9月16日、日刊ゲンダイ

 <略>

 代表選を現場で見てきた東京女学館大教授の西山昭彦氏がこう言う。
 「私は、代表選の開票結果を会場で見ていて、度肝を抜かれた。身が震えました。それは、小沢さんが逆境にありながらも国会議員票を200票も集めたからです。地方の党員・サポート票に表れたように、小沢さんは政治とカネの問題で叩かれ、ずっと逆風にさらされている。イメージは最悪です。

 そういう地元の声は各議員に寄せられたはずです。それなのに、絶対的に有利な現職総理を相手にして、たった6票差の選挙をした。これはすごいことなのです。小沢さんを身近で見ている国会議員たちの小沢評というのは、一般とは全然違う。それだけ小沢さんという政治家は大きく、そのスケールの大きさに度肝を抜かれ、同時に自分の不利を承知で小沢さんに1票を投じた200人に驚かされました。こんな大きな政治家を、民主党は生かさない手はないですよ」

 だが、逆に民主党は小沢が大きすぎて邪魔だから、追い出そうとしている。そんなアホな子ども軍団政党が難局の中で政権運営を続けていかれるわけがない。すぐに立ち往生だ。菅再選で、この政党は衰退へ一直線だ。

 <略>

●(13)平成23年2月10日、夕刊フジ「天下の暴論」(花田紀凱)

 <小沢一郎“記者会見オープン化”のウソ>

 朝日新聞のコラムニスト若宮啓文氏がめずらしくまともなことを書いていた。
2月2日の「ザ・コラム」「墓穴掘った国会証言の回避」と題して結局、政倫審に出てこない小沢氏を批判しているのだが、前段で『週刊文春』(2月2日号)「小沢一郎がすべてに答えた」の小沢発言に言及している。
 『文春』のインタビューで小沢氏はこう語っている。
 <「新聞に機会があるたび、誰でもいいから社を代表する人に出てきてもらって、公開討論会で大いに議論しようじゃないか、と呼びかけているんですが、出てきたためしがない(笑)」>
 この発言について若宮コラムニスト、それは本当かと疑問を呈しているのだ。
 <取材現場の記者たちに確かめてみると、「少なくとも小沢氏をめぐる事件が表面化して以来、そんな呼びかけは聞いたことがない」という。(中略)捜査が入って以降は朝日新聞がインタビューを申し込んでも断られるばかり>

 で、若宮氏はこう書く。
 「そもそも週刊誌で『すべてに答える』のなら、なぜ国会ですべてを語ろうとしないのか」
堂々たる正論ではないか。
 と、ホメておいてなんだが、実は若宮氏のコラム、二番煎じ。2日前の1月31日に産経新聞乾正人政治部長が、もっと手厳しく書いているのだ。
 題して「嘘はダメです小沢さん」。
 小沢氏は自己正当化のためなら平気で嘘をつくタイプの人間と断じ、『文春』の発言についてズバリ。
 <まったくの嘘である。私は4年近く政治部長を務めているが、そんな呼びかけをしてもらったことは一度もない。逆にインタビューを何度も申し込んでいるが、受けてもらったためしもない>

 それにしても、朝日と産経の論調がこれくらいみごとに一致するのも珍しい。つまり小沢氏がいかにデタラメを言い、嘘をついているかということだ。
 一部では小沢氏が記者会見オープン化をすすめる記者クラブ解放(ママ)のヒーローのように持ち上げ、小沢氏自身「どなたでも会見においでください、ということを申し上げております」などと言っているが、とんでもない。

 かつて、小沢氏の「どの女と寝ようといいじゃないか」という発言が問題になったことがある。1994年のことだ。
 エレベーターの中で記者に囲まれた小沢氏が、「どの政党と連携してもいいだろう」ということを小沢氏一流の下品な比喩で話した。
 この発言を朝日だけが記事にした。
 小沢氏はカンカンに怒って、以後、何年にもわたって記者会見から朝日の記者を締め出した。
 要するに小沢氏、自分に都合のいいことを書く(聞く)記者とは会見するが、自分に批判的な、あるいは自分にとって都合の悪いことを書く(聞く)記者とは会見しないのだ。
 会見では都合の悪いことを聞いた記者を威嚇するとか、無視するとか日常茶飯事。要するに突っ込まれ、批判を、論破されるのを恐れているのだ。
 最近、ニコニコ動画ばっかりに出ているのも、まさにそれ。政倫審に「いつでも出る」と言いながら、なんだかんだ屁理屈をつけて結局、出てこないのも同じ。
 三宅久之さんの言うように小沢氏、気の小さい男なのだ。気が小さいからその場限りの嘘をつくのだ。
 (『WiLL』編集長)

●(14)私(藤森)は日頃、花田氏の「天下の暴論」を楽しみに拝見していますが、最近、「天下の暴論」とは恥ずかしくて言えないような実にくだらないものを何回も書いていて、少々、がっかりしていました。

 さて、今回の「暴論」は、心理学的に取り上げたい要素が二つ含まれています。今回、大分書いた量が多くなりましたので、二点だけ触れることにします。

①産経と朝日の論調が一致しているとありますが、いつも検察などの猛烈なリークを垂れ流している記者クラブ員の大新聞であれば、横並びの一致は日常茶飯事ではありませんか。
 記者会見から朝日の記者を締め出した・・・などと大新聞は大きな声で言えることでしょうか。あなたがたは毎日、週刊誌やフリーランスの記者たちを締め出しているのではないですか?締め出された彼らにすれば、絶対に小沢氏は記者クラブ開放のヒーローでしょう。
 あなたがたは、記者クラブをオープンにすればよいことで、非常に簡単なことです。しかも、メディアの根性・魂から考えても、さらには既得権益を死守するために、国民を犠牲にしているという点においても、さらには、税金を使用しながら利益を独占しているという点においても、また、自分たちの不都合を隠蔽するためにも、週刊誌やフリーの記者を締め出すことは「醜悪」そのものです。
 その連中(花田氏がそちらの側であるか否かはわかりません)が、自分たちの既得権益を幼児性丸出しにして死守しながら、小沢氏を批判する資格はゼロです。盗人猛々しいとはこのことですよ、花田さん。まずは記者クラブを開放することです。

②記者会見オープン化のヒーローと持ち上げるが、それはおかしいと述べています。これこそが心理学でいう「認知の歪み」です。

<<小沢氏はカンカンに怒って、以後、何年にもわたって記者会見から朝日の記者を締め出した。
要するに小沢氏、自分に都合のいいことを書く(聞く)記者とは会見するが、自分に批判的な、あるいは自分にとって都合の悪いことを書く(聞く)記者とは会見しないのだ。>>

 この一事をもって、記者会見オープン化に尽力する小沢氏を否定するのは、幼稚な発想です。こういうことがあっても、小沢氏の記者会見オープン化の功績には何の問題もありません。
 むしろ、彼らはオープン化して小沢氏を攻撃したらよいではありませんか。オープンにすれば、小沢氏自身のこういう姿勢が苦しくなるだけです。ですから、まずはオープンにしてみたらいかがですか。文句を言いたかったらオープンにしてからです。

 周囲の2~3人が言ったら、みんなが言っているというのは、心理学でチェックする決まり文句です。花田氏の論を正当化したいのならば、明日にでもできる(いや、すべき)簡単な話です。記者会見をオープンにすればいいことです。喧嘩はそれからです。
 税金を使って私用に供している汚さ、しかも、先進国では日本だけ、世界をみても、アフリカのジンバブエと日本だけだと言われている記者クラブ制度。矜持ある大マスコミの皆さんが、チマチマした既得権益を死守する姿は菅首相にそっくりですよ。

 こんなものに守られているから「取材能力」が低下し、国民を愚弄することになるのです。むしろ、自らが恥を感じるべきです。その上、花田氏というのではありませんが、「毒饅頭」を食らった人間が多いのではありませんか。「官房機密費」の問題、この巨大な問題が何故、日本の大問題にならないか・・・・・大マスコミ関係者の隠蔽体質が関係していませんか。
 小沢氏が記者会見から朝日の記者を締め出したなんてことは天下のオピニオンリーダー、大花田氏が声を大にして取り上げる問題ではありません。問題が小さすぎます。もっと天下国家を論じてください。

 さらに、仰天情報(小沢問題、普天間問題、検察審査会問題)を次回、3月10日にお届けします。
 また、日本から失われた「イニシエーション(通過儀礼)」について、次回の「今月の言葉」で本気、本格的に掲載します。

<文責:藤森弘司>

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