2009年12月31日 第2回「トピックス」
前原大臣の元ブレーンが“裏切り”に激怒

●(1)2009年12月19日、日刊ゲンダイ「前原大臣の元ブレーンが“裏切り”に激怒」

 <絶望に近いほど失望した>
 「今の民主党には絶望に近いほど失望している」・・・・・

 16日に永田町で開かれた「地方の補助ダム」に反対する集会で、河川工学の大家が吠えた。
補助ダムは、事業主体である地方自治体と国が費用を折半するもの。自治体の負担分にも交付税が投入されるため、総事業費の7割を国が補助する仕組みになっている。実際は国税で建設しているのも同然だ。

 ところが、民主党の前原国交大臣は、「事業の継続は地元知事の判断を尊重する」と発言。ムダなダム工事をやめるどころか、ダム推進派が大半を占める全国の知事に事実上、「建設続行」のゴーサインを出したのだ。

 これに怒りを爆発させたのが、冒頭の京大名誉教授・今本博健氏だ。国交省河川局の歴代幹部をはじめ、多くのダム推進派を教え子に持つが、治水行政の矛盾jを目の当たりにして脱ダム派に転向、脱ダムの議論をリードしてきた論客である。

 「前原大臣は野党時代に片山前鳥取県知事のダム中止事例を国会で取り上げています。情報を提供したのは今本氏。前原にとっては今本氏はブレーンと呼べる人物なのです。ところが、前原は大臣になって官僚に取り込まれたのか、ムダなダム工事をやめようとしない。そんな豹変ぶりにガックリきているのでしょう」(事情通)

 3日に発足したダム再検証の有識者会議も大半はダム推進派で占められていた。しかも、中間報告を出すまで1年かけるという。その間にダム工事は着々と進んでしまう。

<文責:藤森弘司>

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