2020年1月15日第第146回「トピックス」「プラスチック製品・真っ赤な嘘!パート⑤」

(1)このバカバカしさ、下記の武田教授のおっしゃることに注目してください。

 日本の政治家、特に小泉進次郎大臣はどこを見ているのでしょうね???「化石賞」をもらう日本って一体何なんでしょう。

 世界の政治家の逞しさは凄いですね。ジックリとご覧ください。いかに情報の「質」が重要であるか。

 それぞれの分野で、いかに信頼できる専門家を準備しておくか、今の時代はこれが全てではないでしょうか。

 

(2)<<ダマされる日本。武田教授が明かす「温暖化」利権の不都合な真実>>

ライフ2019.12.19by 武田邦彦『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』

<温暖化ガスの50%以上を排出する中国、米、印、露が対策しないワケ>

 温暖化は科学的にはとても難しい問題です。到底、普通の人が「自分で計算して」理解できるものではありません。著者が名古屋大学で教鞭をとっているとき、学内で温暖化の研究会がありました。専門の教授が1時間程度の研究発表をして、私が二つほど質問をしましたが、十分なお答えは得られませんでした。

 学者同士ですから、研究会が終わったらみんなで軽い食事に行きましたが、お互いに温暖化を科学的に結論を出すことの難しさを語り合ったものです。

 ですから、「温暖化するかどうか」を「科学的普通の人が結論を出すことはできないので、多くの人は、「NHKが放送しているから」「政府が政策としているから」「国際的に温暖化することになっているから」など他人の判断をそのまま宗教的に信じているのが現状です。

 個人個人が科学的に判断できないということになると、この難しい問題をどのように考えたらよいかを決める必要があります。もう一度繰り返しますが、下手な科学的な説明を受けないことです。よほどの物理の訓練を受けている人でも判断できないのですから。

 突然、話が飛びますが、若い男女が「愛している」といくら言っても、プロポーズしないということになると、それは「ウソ」だということでしょう。つまり、人間は口では何とでも言えるけれど、その人の最終的な行動に真実が現れるということです。温暖化の場合も、なにしろ膨大な利権なので「温暖化で損をしたくないと思っている人は温暖化対策をしないと考えた方が良いでしょう。

 まず、世界の大国の行動ですが、中国、アメリカ、インド、ロシアの4大国で温暖化ガスの50%以上を排出しています。その他の小さな国を合計しても50%もいかないので、もし温暖化ガスが増えると温暖化するなら、この4大国が削減しないと何の効果もありません。多くの環境破壊とは違って、温暖化がもし起こるとすると「気体」が原因するので、空気中にでればどの国が出してもすぐ平均化されてしまうからです。

 排出量の多い国からみると、中国は習近平主席の独裁ですが、温暖化騒動が起こってから一度も温暖化ガスを削減したこともなく、しようともしていません。中国は国土の南半分が亜熱帯地方であることと大陸性気候なので、もし温暖化したら大変な被害がでるはずですが、知らぬ顔です。

 ついでアメリカですが、もともと温暖化騒動は1988年6月にアメリカ上院の公聴会が震源地ですから、アメリカがもっとも熱心でなければなりませんが、歴代の大統領は「温暖化対策をやる」と口で言っていますが、一度もやったことはありません。日本のマスコミはトランプ大統領が温暖化防止のパリ条約を締結しないというので、盛んに報道していますが、トランプ大統領が否定的なのではなく、初めてアメリカの大統領が言っていることとやっていることを一致させたというだけです。

<温暖化対策の旗振り役ヨーロッパが、見せかけの削減をしていたカラクリ>

 インドやロシアはもちろん、なにもやっていません。ロシアのプーチン大統領は「もし温暖化してもロシアは寒いので良いことだ」と言っていますし、インドはとても暑い国ですが、温暖化を全く信用していないようです。

 かくして、4大国が何もしていないので、それ以外の国でもっとも多くの温暖化ガスを出している日本は、たった世界全体の2.7%しか出していないので、日本人が全部死んで、温暖化ガスを出さなくなっても地球の気温は変わりません

 日本以外の国も出している量が少ないので、大国が抑制していない状態ではバカらしくて温暖化対策をしないのは当然です。ヨーロッパ(EU)は複雑な計算方式をとっていて(1990年基準とEUバブル)、本当は温暖化ガス排出量が増えていても減っているように計算される(あまりに複雑なので、文末に注を付けた)ので、心の中はやる気がないと思います。

 このように世界では日本以外の国で、温暖化ガスの排出を抑制している国はないので、温暖化騒動はウソと思っているということです。つまり各国首脳は、「温暖化の被害は大したことはないので、それより経済発展が大切だ」と思っていることになります。

 それではなぜ、日本だけが一所懸命、温暖化対策をしているのでしょうか?この問題は日本における環境問題の真実が見えるものなので、次回に「日本人と温暖化」について整理したいと思います。

<注:ヨーロッパと温暖化>

 ヨーロッパはアメリカとともに温暖化の旗を振ってきたように見えますが、その実、ヨーロッパは実質的に温暖化ガスを削減しなくても良い計算方法を採用しています。

 まず、1997年に温暖化ガス排出規制に関する京都会議を控えて、ベルリンで予備会議が開かれ、温暖化ガスの排出基準の年を1990年としました。これは大きなトリックで、「過去を基準にして規制するというのは極めて異例です。でもこの「異例」は1989年のベルリンの壁の崩壊から東ヨーロッパの共産主義が雪崩を打って崩壊しましたが、共産主義はきわめて効率が悪い社会だったので、生産量を一定にすると自由主義に変わることによって温暖化ガスの排出が30%から40%も削減されます。従って、ヨーロッパやソ連は1990年を基準にすることによって、自動的に35%程度を削減したことになり、たとえば10%増やしても35-10で差し引き25%削減になるからです。

 次に、アメリカは京都議定書に代表を送るにあたって、批准の権限を有する上院がバードヘーゲル決議を全会一致(95対0)で議決し、「中国とインドが調印しなければアメリカは批准しない」という制限を代表団につけました。だからゴア副大統領がアメリカ代表としてどんな条件で調印しても、アメリカが条約に参加する可能性はなかったのです。(メルマガより一部抜粋)

<<武田邦彦・・・中部大学教授の武田邦彦です。主に環境問題や資源に関して研究を行っております。 私のメルマガでは、テレビや雑誌新聞、ブログでは語ることが出来なかった原発やエネルギー問題に鋭く切り込みます。>>

(3)武田教授が猛批判。国民に「温暖化」の嘘を植え付けたNHKの大罪

ライフ2019.12.26 武田邦彦『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』

<国民レベルの錯覚に陥った「温暖化」7つの誤報

 1988年にアメリカ上院で気候変動問題が起きてから、日本人は世界で唯一「温暖化を阻止しなければならない国民レベルで錯覚するようになりました。

 なにしろ、アメリカ、ロシア、中国で世界の50%以上の温暖化ガスを排出し、規制もしていないのに、「大国の指導者は、環境を無視して経済発展をするなどアホだ」と言って大国の首脳の判断をバカにしています

 それと反対に、高校の教育も受けていないグレタという少女が「大人を教育したい」と言っているのを聞いて「少女の涙も理解できないのか」というテレビや新聞の「識者」がいるのは驚きです。

 日本人に対して「なぜ大国が温暖化ガスの排出を制限しないのか?」と聞くと、「彼らはバカだから」と奇妙な答えが返ってきます。このバカげた騒動の原因はもっぱら日本のマスコミの誤報だったのです。

  1. 誤報の1:「気候変動」か「温暖化」か?
    もともとアメリカの農業団体が工業の活動で気候が変動するから農業が困る。農業に補助金を回せ、というのが発端。
  2. 誤報の2:北極の氷が融けると海水面があがる?
    中学校で習うアルキメデスの原理で、北極の氷が融けても海水面は変わらない
    が、テレビ、新聞の解説者は中学校で勉強しなかったのか?
  3. 誤報の3:IPCCは科学者の会議である?
    IPCCは1988年にアメリカが国連に働きかけてできた政治的機関で、学者の自由参加は認められていないので、学会でもなんでもない
  4. 誤報の4:世界の気温は上がっている?
    1880年からの世界の気温が公表されているが、そのころ(明治時代)の測定点は先進国の都市に限られている。だから都市化の影響で気温が上がっているが、それは隠している
  5. 誤報の5:ベルリンマンデート、バードヘーゲル決議を報じない
    アメリカ、ヨーロッパが温暖化ガスの削減を実質的にしないようにしている計算方法や、議会の決議を絶対に報道しない。
  6. 誤報の6:日本だけしか削減をしていない
    カナダが京都議定書を離脱して、日本だけが温暖化ガスの削減を行い、すでに
    0兆円から100兆円の税金を使っていることを報じない。
  7. 誤報の7:鳩山元首相だけ
    国連で正面から温暖化ガスの削減の演説をしたのは、世界の首脳の中で民主党政権時代の鳩山首相だけだ。他の国は自分の国が損をすることはしない
  8. まるで「良い子症候群」に感染したかのようなNHKと日本人
  9. これ以外にも「ヤラセ」に類する報道も多く、日本人が錯覚するのも当然かも知れない。たとえばNHKは子供向けの「みんなのうた」で、北極の気温が上がっていると誤報し、シロクマが「暑い暑いと言っている」という歌を流したが、北極は氷が共存しているので、気温は0℃を大きく離れることはない。これも中学校クラスの科学の知識に反している。
  • しかし、それでも奇妙です。日本は高等学校全入で、試験の成績も世界で上位の方ですし、塾などで勉強しています。アルキメデスの原理や熱膨張、大陸性気候と海洋性気候、それに氷と水が共存しているときの温度などは中学校の試験に頻繁に出るものですから、日本中が騙されるというほど難しくはないのです。
  • それに、環境運動家は考えが正しいかどうかは別にして、環境を過度に大切にする人たちだということはわかっていますし、世界の環境運動の多くが利権と強く結びついていることも大人の常識として知っています。
  • さらに、洋服を買っても、電化製品を買っても、それを作るのに大量のエネルギーを使い、温暖化ガスを排出するのを知っているのに、「節電」と言って電気だけを節約しようとしているのも奇妙です。給料が同じで、貯金も結局は自分が使うということですので、「節約」をしてもその余ったお金でほとんど同じ量の温暖化ガスを出すことも気が付くはずです。
  • それでも錯覚しているのは、私はNHKの報道によると思っています。
  • NHKは受信料を取っていますから、お金をくれる国民にNHKがウソをつくということが信じられないので、ちょっと辻褄はあわないけれどNHKの人がこれほど言っているのだから正しいのではないかと素直に思っているのだと思います。
  • 昔は人からお金をもらって、さらにその人を騙すということもありましたが、現在の社会はそれほど悪質な人は日常生活の中にはいません。それがNHKだけなのですから騙されるのも仕方がないと言えるでしょう。
  • それではNHKは本当に国民を騙しているのでしょうか?
  • NHKは「政府に忠実で、当たり障りがなく、日本人が信じやすい報道」をしているにすぎません。故意にウソをつこうとしているのではなく、結果的にウソになるように報道しているだけです。北極の氷のことでいえば、氷と水の共存系では気温が上がらないことを知っていますし、シロクマが暑くて困っているということもないのも知っています。それなのに「シロクマが暑い暑いと苦しんでいる」と放送するのは、その方が「NHKは良い子だ」と見えるからです。
  • 日本全体とNHKが良い子症候群に感染しているというのが正しいのではないかと私は思っています。でもそれは幼児化した大人のように見えますし、ここ30年間でアメリカの所得が3倍以上になったのに、日本はほとんど変わらなかったという結果にも表れ、錯覚している日本人が損をするのも仕方がないと思います。(メルマガより一部抜粋)
  • <<武田邦彦・・・中部大学教授の武田邦彦です。主に環境問題や資源に関して研究を行っております。 私のメルマガでは、テレビや雑誌新聞、ブログでは語ることが出来なかった原発やエネルギー問題に鋭く切り込みます。>>