2002年8月第1回


 

この映画は、知的障害者のサムが、娘を育てる物語です。
ホームレスの女性との間に女児が誕生したが、退院直後に女性に逃げられてしまう。途方に暮れながらも、同様の障害を持つ近隣の仲間たちに助けられながら、天真爛漫な女の子(ルーシー)を7歳まで育てる。7歳になると、ルーシーは、父親の能力を追い抜いてしまうことを恐れて、学校の勉強に身が入らなくなる。
これを心配する担任の先生が、施設に入れようとすることからがテーマです。私がこの映画をお奨めするのは、「愛」とは何か、「子育て」とは何かを考える上で、非常に参考になるからです。
さらに、この裁判を通じて
①カウンセリングの専門家にとっても非常に参考になる内容を含んでいること
②家庭よりも弁護士の仕事を優先してきた女性の弁護士が、知的障害者のサムを通じて、「愛」の本質を高めていくことです。「愛」とは一体なんでしょうか。
私たちは「愛」の本質を高めようと、多くの親御さんは真剣に取り組んでいらっしゃることと思います。そして、子供を愛していない「親」はいないことと思います。しかし、結果は多くの場合「逆」になっていないでしょうか。
一生懸命愛しているのに「何故こうなってしまうのだろう」と途方に暮れることが多くはないでしょうか。
そういう私たちに、すばらしいヒントをくれるのがこの映画です。
ひたすらルーシーを愛するサム、その父親にすがりつくルーシーの姿。この映画はまた、次のような対称を見せてくれます。
エリートの女性弁護士と知的障害で最低収入のサム、そして音楽学校を主席で卒業したが外出恐怖症の女性、弁護士の息子とサムの娘、ルーシーなどです。特に子育てに苦労している方々、必見です。スターバックスで働くサムの素敵な言葉・・・・・注文するお客に、グッドチョイス!!いいですね!!
私たちの人生もこうありたいものです。

 


                    文責:藤森弘司

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